知的障害にまつわる悲しいニュース。

ときどきこういった事件が起こるけれど、また起こってしまって残念だ。


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父死亡し食事とれずに死亡か


滑川市の住宅で死亡しているのが見つかった親子と見られる3人について、警察が遺体を解剖して調べた結果、きょうだいと見られる2人が亡くなる前、何も食べていなかったことがわかりました。


長男と長女には障害があったという情報があり、警察は父親の死亡で食事をとれなくなった可能性もあると見て調べています。


3日夜、滑川市北野にある大崎正一さん(78)の住宅で大崎さんと長女の志津子さん(45)、長男の正明さん(40)の親子3人と見られる遺体が見つかりました。3人に外傷はなく、室内が荒らされた様子もないことから警察は事故か病気で死亡した可能性が高いと見ています。


警察で遺体を解剖した結果、大崎さんと正明さんと見られる遺体は死亡して1か月程度、志津子さんと見られる遺体は死亡して1週間から2週間程度だったことがわかりました。


しかし遺体の損傷がひどく、死因や身元については確認できなかったということです。

室内には食料が残っていましたが、きょうだいと見られる2人の胃や腸はほぼからだったということです。
警察によると正明さんには知的障害があり、姉の志津子さんにも同様の障害があったということで、父親の死亡後、食事がとれなくなるなどして亡くなった可能性もあると見て調べています。


NHK ONLINE 富山県のニュース 09月04日 18時57分

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家族だけで障害児の一生に寄り添うには限界があるのかもしれない。
もし、協力できる家族が少ないのなら、家族以外でも協力者を見つけられるよう努力した方がいい。

障害児を育てていく上で、福祉サービスの手を借りることは恥ずかしいことではないと思う。
むしろ積極的に利用することで、今回のような事件は回避できるかもしれない。
また、ご近所付き合いがあれば早期発見に繋がり、最悪の結末は避けられるかもしれない。


私は後から知ったのだが、うちは母が早くに亡くなったため、施設の責任者と知り合いだった近所の方が口添えをしてくれていたそうだ。
『あのお家は大変だと思うから、ご家族が希望されたときには是非入所させてあげて欲しい』
その情報を元に、ダウン症妹が養護学校を卒業してから施設職員さんが定期的に実家を訪問してくださり入所を勧めてくれていた。

最初は父も入所施設は抵抗があった。数年間は断り続けていた。
近隣の通所施設で日中作業を続けるうちに急激退行が見られたため、精神科の治療介入と生活訓練を重点的に行うことを目的に入所を決断した。
本当に運が良かったし、近所の人や施設職員さんに恵まれたのだと思う。


ただ、協力者を得たいと思っても、うまくいかないことも当然ある。

まず、福祉サービスを利用するにはある程度のお金が必要だ。
国や自治体がサポートしてくれる分では足りないことも多いと思う。
しかし、親が年老いて仕事をリタイヤしてからが福祉の手が必要になることが多いのも事実だ。
可能な限り先を見通した資産設計をして来るべき時に備えたい。

また、需要に対して供給が追いついていない現状がある。
障害の重度や家庭環境によって自治体や施設側が入所に優先順位をつけていることもあるだろう。
私がいちばん問題に思うのは、障害が比較的軽度で両親や健常のきょうだいが揃っている家庭だ。
もし福祉サービスを利用したくても、必然的に優先順位が下げられてしまうと懸念している。


1人でも多くの障害者とその家族が充実した人生をまっとうできるよう環境が整備されていくことを願う。


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