「おい!」
「えっ?!」
「・・・・・・わ、あなたは、人間?」
(いきなり怒鳴られたものですから、慌てて振り返ったというのに、私の前に現れた人たちは何か恐ろしいものでも見るような顔で固まっています。
このピンク色の頭をした男性と、黒猫のような見た目の人は一体何をそんなに怖がっているのでしょう?)
「私は・・・・・・」
(人間です、と言おうとしたのに口が動かない?
いや、声がでない、私が人間であると言うことができない)
「あなたはモンスター?」
「そんな!違います!」
(私に少し近寄ってきたその人物は教養がなっていないのでしょうか。
モンスターとはひどすぎます。確かに私の体の一部は人間ではなくなっていますが、決してモンスターなどと呼ばれる生き物ではありません!)
「あぁ、そうですか。ちょっと失礼でしたね」
(黒猫のような人、どうも子供のようですが、そこのはまだ良識のある人物のようです。
しかし、この無礼はちょっとどころではありません)
「あなた方はここで何を?」
(もしかしてこの建物のようなものの中にすんでいる人なのでしょうか?
だとしたらこの開かない扉の鍵を開けてくれるかもしれない)
「僕らは・・・・・・」
(黒猫さんは何か言いづらそうな表情をしています。
何か事情でもあるのでしょうか。
それにしても桃色の頭の人は何も言いません。
私を警戒しているのでしょうか)