夫が病気になってしばらくして、夫の目がちゃんと見えてないのではないかということに気がつきました。

元々視力はいい人でした。
その頃も、見えてない訳ではなくて、なんというか、ちゃんと見えてない?違った風に見えている?のではないかと、はたから見て違和感があるような動きをしていました。
既に言葉を失っていましたので、どういう風に見えるのかは聞き出すことができませんでした。

その後、ネットを彷徨い、私なりに探したところでは、この病気に罹ると、見え方が違ってくるというものでした。

床の色が違うと、断崖の上に立っているように見えるとか。
家の浴室は、ユニットバスです。
床の色は、濃いグレーです。
洗面所は木の床なので、茶色です。
洗面所から、浴室に入るとき、いつも嫌がって尻込みをしていましたが、断崖の上に立っているように見えるならば、当たり前ですよね。
それに気がついてから、私がまず洗い場に入り、正面から夫の両手をとって、だいじょうぶだから、こっちきて~と言いながら誘導しました。
うまくいって、それ以来、すんなり入ってくれるようになりました。


度々書いていますように、夫は階段の上り下りが非常に難しくなってきています。
段の高さを認識できないのか、途中の高さまで足を上げて、ぶつかってそのまま降ろしてしまいます。
踊り場の手前で立ち止まって、どうにも後一歩を出してくれないときがあります。
後方には登ってきた段が6段もあるので、もしもバランスを崩したら大変危険なことになります。
私は夫の手を引いて支えながら、どうすることもできず、立ち往生することがよくあります。

降りるときは、怖がって、尻込みして、最初の一歩を出してくれません。
やっと出しても、どっちの足に重心をかけていいのかがわからない状態で、もう片方の足が降ろせません。
そのまま腰砕けに、階段に座り込んでしまいそうになります。


「奥行きとコントラストの感覚が鈍くなっており、階段の空間がうまく認識できなくなって」という文章をネットで見つけました。
「階段を見下ろしても、一枚の壁のようにしか見えない」というのも。

 (これはちゃんと引用先を明記した方がいいのでしょうけど、使っていいかどうかの許可の取り方がわかりません。無断転載ですみません)

一枚の壁に見えるというのが、どういうものなのか、考えてみたけどわかりませんでした。
でも、確かに、奥行きとコントラストの感覚が鈍くなって、うまく認識できてないんだろうなと思いました。
家の階段室は、壁が白く、直線的な構成です。
ここになにかアクセントになるようなものをおけば、それを認識できて、奥行きもわかるようになるのではないかと考えました。

踊り場の隅に、何か飾り棚風のものを置いて、そこに目に付くものを飾れば、少し認識できるようになるかもと思いました。

そして、私のイメージにぴったりの小さな棚を通販のカタログで見つけ注文しました。
カタログの写真ではいい色だったけど、実際に届いたのは赤味が強くて、イマイチでしたが、まぁ、そこには目をつむることにしました。

早速設置してみました。


$若年性認知症の夫と二人暮らし-登り口から見上げる
明るさが足りなくて、ちょっとピンぼけです


$若年性認知症の夫と二人暮らし-飾り棚
家の飾り棚にあったものを適当に置いてみました



$若年性認知症の夫と二人暮らし-上から見たところ
二つ買って、踊り場の両隅に置きました

これでうまくいくかどうかは全くわかりません。
でも、やってみないことにはわからないので、やってみました。

まもなく夫がお泊まりデイから帰って来ます。
階段をうまく登ってくれるでしょうか。

楽しみです。



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