安倍晋三首相は、明文でも解釈でも改憲への執念を隠しません。最大の狙いは、「米国とともに海外で戦争する国づくり」です。

その米国から元陸軍大佐で元外交官でもあるアン・ライトさん(67)が来日し、「赤旗」日曜版(27日号)に登場しています。米国務省では4カ国で副大使も歴任。2003年のイラク戦争で当時のブッシュ政権に抗議し、同省を辞職したことでも知られます。

今回、大阪で開かれた9条世界会議・関西(13~14日)に参加しました。空から敵陣に乗り込む空挺の資格もある彼女ですが、憲法9条を守る日本国民の運動に共感を寄せています。

以前から自衛隊のことは知っていました。しかし、日本の憲法を初めて読んだのは5年前。9条の理念を「人を殺さずに問題を解決する」と受け止めました。「びっくりしました。すばらしい」

29年間、陸軍にいました。知り合った友人の多くをベトナム、中米、アフガニスタン、イラクで失いました。「米国では、外交を使うべきときでも軍隊を使います。米国は戦争国家です」と。「日本でもし9条が投げ捨てられてしまったら、日本は米国と同じ問題に直面することになります。若者は遺体で戦場から家に帰ってくることになるでしょう」

戦争が常態化する米国社会の現実を語る目に悲しみがにじんでいます。日本では戦後70年近く米国のような戦争国家になることは食い止められてきました。「9条があったからです」とライトさん。その力を改めて教えられた気がしました。
(しんぶん赤旗2013.10.25付 潮流より)


アメリカでは、上流階級の子息は留学などで徴兵を逃れられ、貧しい家庭の子どもたちが兵隊となって前線に出されているそうだ。日本でもすでに、自衛隊に入るしか他に就職先がない地域差や貧富の差が出ているそうだ。『秘密保護法』なんて物騒なものを、数で通そうとしている今を、戦前と言わずに何て言えばいいのだろう。すでに『国家総動員法』なるものがあり、後は憲法を変えるのみ。徴兵制度が出来るのも時間の問題?
私たちはこんな日本を望んでいるの?戦時中の人から見たら、夢のような未来に生きる私たちが、こんな政府を認めていいの?アメリカで軍人として生きてきた人に、自分たちの手で守りきらなければならないものは憲法9条だということを、もう一度確認させてもらいました。ありがとうございます。




テレビを媒体にして世にひろく活躍した文化人が相次いで亡くなりました。漫画家のやなせたかしさんと、コラムニストの天野祐吉さんです。

やなせさんといえば、子どもたちに大人気のアニメ「アンパンマン」。おなかをすかした人に自分の顔を食べさせる異色のヒーローです。誕生の背景には、自身が体験した戦争がありました。

戦地で一番つらかったのが空腹でした。「もし正義の味方だったならば、最初にやらなくちゃならないことは、飢える人を助けることじゃないかと」(『何のために生まれてきたの?』)

今年のこどもの日にあわせて「赤旗」日曜版に登場。「本当の正義は人を殺すことじゃない。ミサイルを撃ち込むことでもない。そこにひもじい人がいれば、それを助けることだ。これだったら万国共通だ」

広告やCM批評を通して世相や社会を論じた天野さんも反戦を貫きました。みずから創刊した雑誌『広告批評』で「まず総理から前線へ。」「とにかく死ぬのヤだもんね。」と反戦広告を特集。自民党の選挙ポスター「日本を、取り戻す」についても「取り戻したいのは利権や軍隊」と喝破しています。

3・11後、二人の創作意欲は増しました。90歳をこえたやなせさんは復興支援のCDや新作映画を制作。天野さんは共産党の原発ゼロの提案に賛同し、「いまは原発がいらない暮らしのサイズ、暮らしの形を考える時」と発言します。権力や時代の流れにおもねず、庶民感覚と平和を大切にした反骨の両人でした。
(しんぶん赤旗2013.10.23付 潮流より)


「何のために生まれて、何をして生きるのか?
わからないまま終わる、そんなのはイヤだ。
今を生きることで、熱い心燃える。
だから君は行くんだ、どこまでも。
そうさ、恐れないで。みんなのために。
愛と勇気だけが、友達さ。
あ、あ、アンパンマン。優しい君は。
行け、みんなの夢守るため。」

何て強いメッセージでしょう。大好きな先輩方の熱い気持ちを受け継いで、次の世代にも伝える責任が私たちにはあるのだと思います。
原発のこと、憲法のこと、TPPのこと、沖縄のこと、ブラック企業のこと、保育制度のこと…問題は山積みだけど、恐れないで愛と勇気をもって、仲間を募って、解決の方向へと向かっていきたいです!




あのヒトラーのナチ党は、綱領にこんな条文を掲げました。「民族同胞のみが国民たりうる。宗教のいかんにかかわらず、ドイツ的血液を有する者のみが民族同胞たりうる。ゆえにユダヤ人は民族同胞たりえない」

第一次世界大戦の敗戦や不況の原因をユダヤ人にもとめ、徹底した宣伝で国民を扇動。反ユダヤの感情を植え付けました。そして迫害や追放、隔離政策はホロコースト(大虐殺)へとつながっていきます。

「ガス室に送れ」「朝鮮人は殺せ」。いま、ナチス・ドイツをほうふつさせるようなヘイトスピーチ(憎悪表現)が、日本で行われています。公衆の面前で、ほかの民族を口汚くののしる光景は空恐ろしい。

敵意が向けられた在日韓国・朝鮮人の不安や恐怖はいかばかりか。デモが通るとき、コリアンタウンでは「嵐が過ぎ去るのを、じっと待っている」状態だといいます。

その耐え難い時間が一変しました。すべての差別をなくそうと、心ある人たちが立ち上がった「差別撤廃 東京大行進」。明るく訴えた側はもちろん、手を振り、拍手する沿道の雰囲気も温かい。「国境をこえて一緒に歩んでいけるという、新しい可能性を感じた」と、笑顔の韓国人も。

安倍首相の登場とともに、勢いを増すヘイトスピーチ。侵略戦争や植民地支配の歴史をねじ曲げる日本の政治的土壌が、栄養剤になっています。そういえば、ナチスに学べと口にした副総理もいました。こういう勢力をのさばらせないことが、差別のない世界をつくります。
(しんぶん赤旗2013・9・25日付 潮流)


あらゆる差別への抗議と多様性を持つ社会のすばらしさを日本政府や社会にアピールする「差別撤廃東京大行進」(主催・People's Front of Anti-Racism)が22日、東京都内で行われ、約2800人が参加したそうだ。(人種差別撤廃条約の誠実な履行を、政府に求める決議文を採択)

黒人差別の解消を求めた「ワシントン大行進」を模した黒いスーツの集団が力強く先頭を行進。マーチングバンドや性的マイノリティなどの隊列が続き、参加者は「差別をやめよう」とコールしながら歩いたそうだ。

ヘイトスピーチの話を聞き、「そんな日本人ばかりじゃないよ!」って、大きな声で言いたかったので、この報道はすっごくうれしかった(*^o^*)NHKとかでも報道してくれたのかな…。みんなに知ってほしいな(^_^)v
そして、互いに尊重しあえる平和を求め続けたいです。