大人の自由研究♡=朝倉邸Vol.1= | Living with little girls …絵本をよんで、おやすみなさい… in 香港

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インターで英中を学ぶ姉妹(2012.12/2017.3)の記録。バイリンガル育児での発見や驚き、迷いなど。のんびりやで読書家の長女(ピアノ)とワールドワイドな愛嬌を振りまく次女(バイオリン)。#帰国子女受験 #海外で子育て #香港でおでかけ


今は8月中に始まる学校も多いようですが、
8/31といえば「夏休み最後の日」というイメージがあります^^

その気分を少し楽しもうと、「大人の自由研究」と題して、今日は素敵な日本建築をご紹介したいと思います☆よろしければお付き合いください♡(2つの記事になる予定です!)


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さて、先日の代官山散策 で訪れた朝倉邸は、要職を歴任した朝倉虎治郎氏によって、 大正8年に建てられたお屋敷で、重要文化財に登録されています。正統な日本建築の要素に、大正ロマンの要素を含んでいて、その匙加減がさりげなく、粋な人柄が伝わってくるかのような素敵な建物でした。

Vol.1では、代表的な日本建築の要素を見ていきますね♡


さて、個人的に自宅にあったら素敵だなぁとおもったのが(あくまで夢です!笑)、こちらの借景を取り入れる丸窓。

カーテンの文化がなかった時代の、日本の窓の楽しみ方を象徴する障子窓ですが、ほっと落ち着く空間がそこにありました。窓辺は、明るいだけがすべてでないのかもしれません。




お屋敷のそこここにある障子ですが、正式には組子という、格子の幅の違いで家全体のリズムができているのが秀逸な点。
平書院の本床には、細かい目で意匠性が十分に発揮されており





床の脇(床の間の横にある空間)にも効果的に取り入れられ、空間の広がりを感じさせます。





ちなみに正面の天板は違い棚といい、えび束でつながれています。
下の地袋部分には、優美な松が描かれていて、これぞ日本の床の間。(床の間にも実に様々な様式があるそうなのです)


格子つながりで、格子戸にも趣向が。
こちらは木連れ格子というものですが、板一枚ではなく、装飾を施すことによって生まれる雰囲気が、日本特有のゆるく空間を仕切る感覚を表現して素敵でした。




天井もいろいろな趣向が凝らされています。

応接間は、格調高く格天井(ごうてんじょう)を用い、板の色をチェス盤のように濃淡をつけ、少し洋風なアクセントに。





一番遊び心を詰め込んだという数寄屋造りの部屋には、編んだような趣向も。




余談ですが、こちらの部屋は板目だけを全体に使っているそう。
板目というのは、杢目が分かるような木材の切り出し方。





一般的に柾目の方が高価と言われますが、あえて良質な木材を板目にして楽しむという贅沢は、本当に粋ですよね。




なお、柾目はこちら。

中心からしか取れないことや、まっすぐな杢目が日本人に好まれるものですが、海外ではより木材としての風合いがある板目の方が人気があるというお話も。いずれにしても、「柾目で揃えきらない」ということが、ダンディズムというものなのかもしれません。


ちょっとマニアックになってしまいましたが、次は建築抜きで、ぱっと気になったところを少しご紹介させていただきたいと思います^^