都議会ヤジにみる危機管理のなさ | 広報力向上ブログ

都議会ヤジにみる危機管理のなさ

先週18日に行われた東京都議会の一般質問において、みんなの党の女性議員の質問中に発せられたヤジについて日本のみならず海外含めて多くのメディアに取り上げられています。

このヤジと言われている発言は、どう見てもこの女性議員が発言しているように「人格を否定するもの」であり、「ヤジ」で済まされる次元ではなく明らかに誹謗中傷や名誉棄損の範疇であると思います。

しかも未だに名乗り出ないところが卑怯極まりない。

本件の報道で私が気になったのは、自民党議員の取材対応。ヤジが飛んだ際に女性議員は一点を見ていたこともあり、恐らく誰の発言かは特定できているのだろうと思いますが、他の議員などからのヒアリングからか、自民党議員席から聞こえてきたという見方が強いようだ。

その中で二人の自民党議員がテレビカメラの前でコメントをしていました。

①若手議員
 ヤジをいちいち覚えている人もいないだろうから発言者を特定するのは難しいのではないか。
 また自身が発言者では?と疑われて迷惑している。
→コメント全文を聞いた訳ではないので何とも言えない部分がありますが、都議会議員としてどうこのヤジを受け止めたのかという視点もなく面倒くさい感満載であり、印象として余り良いモノではありません。

②ベテラン風議員
 「ヤジなんて全然聞こえなかった」
→寝ていたのであれば未だ解る?が、聞こえなかったというコメントはあり得ません。自身が発言したのか、或いは自民党議員が発言したのを隠したいのか何れかにとってもらって構わないと言わんばかりのコメントと言えます。

某テレビ局が、都議会議員全員にアンケートにて、どのようなヤジが聞こえたか、どの辺りから聞こえたか、このヤジについてどう思うかなどの質問をしたところ、自民党議員については個別に対応するのではなく党からのお達しにより自民党都議会議員全体として回答をしたようです。

自民党だけ個別回答を避けたというのは憶測を呼ぶことは言うまでもありませんが、その対応をした後に、何ら手を打たなければ一議員の失言では済まされず、党として隠ぺいしている、一連の発言を軽視している、つまり同意していると思われても仕方ありません。

発言した議員が直ぐに本人に謝罪し、またこれだけの騒ぎになったということもあり、会見は開かなくともメディアに対してコメントを出す、できればメディア対応すれば済むことではありますが、無駄に引き延ばすことで党全体の責任が問われることになりかねません。

「逃げ切れる」という想いが有事の際に一番してはならない発想だろうと思います。声紋鑑定などされて特定されてからだと辞職等まで追い込まれる可能性も少なくはないのではないでしょうか?


クリックをお願いします!