クリッピングサービス活用の副作用
記事のクリッピング作業は、広報の最も基本的で大事な作業のひとつです。
昔は朝早く出勤して手を真っ黒にしつつ、赤鉛筆を耳に挟みながら記事チェックをしていました。毎朝、一般紙や産業経済紙、専門紙誌などをチェックすると、その掛かる時間を累計すると相当なものになっているだろうと思います。複数名でダブるチェックなどをしているところは、負荷も数倍になっているでしょう。
最近は便利なサービスのお陰で、時間を掛けて探さなくとも、手を真っ黒にせずとも、該当する記事がFAXなどで入手できるようになり、クリッピング作業の作業負荷が殆ど掛けずに済むようになりました。その膨大な時間を他のことに割けることは、非常に大きなメリットだろうと言えます。
しかし敢えて言えば、楽をすることでの弊害、副作用も存在することも事実です。例えば、
・テキストデータだけの場合は、記事の形やイメージが解らない
・紙誌面の中での位置や形も解らない
→どういう扱いかが解らない(周囲の記事との関連含め)
・自社の記事だけ見てもなんら勉強にはならない
競合も登録できても数社。関連企業や類似企業の情報までは得られない
・キーワードを登録しても、新たなキーワードや傾向には気付かない
・掲載されている紙面名なども解らない(紙面名などは結構変わる)
・限定された情報しか得られず、新たな切り口やキーワード、手法などの情報が入らない など
そのため、業務効率化のためクリッピングサービスは出来るのであれば活用しつつも、掲載記事は現物で確認する。そして余った時間を最近の傾向や切り口や手法の参考にするための勉強の時間に費やして欲しいものだと思います。
担当記者の記事を読んで頭に入れておくことも、メディアリレーションを強化する際には非常に効果的な勉強とも言えますので、少しずつからでも始めて頂きたいと思います。
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