- 前ページ
- 次ページ
日曜日にベルリンマラソンを走り、今朝帰国しました。
レースから4日程経ち気持ちも落ち着いています。
レースの振り返りなので、自身が感じたことや反省を綴ります。
●所感
目標達成に至らなかったのは力不足です。
とはいえ、原因を力不足だけと決めるのは簡単なことでそれだと次には繋がりません。
同じ轍は踏まないためにも私の視点で振り返っています。
言い訳だと受け取る人もいるかもしれませんが、それは考え方の違いだと捉えています。
(注)言い訳だと捉える方は、この先を読むと不快になるかもしれないです。
まず、日本で練習を積んでベルリンで自己ベストを出した方はすごいと思います。
おめでとうございます!
自己ベストを狙って走るのと、必ず切らなければならないタイムや順位を狙って走るのとでは走り方が違ってきますが、異常気象と言われるくらい猛暑だった今夏に日本で練習して結果を残せた方は本当にすごいと思います。
ベルリンマラソンに参加経験のある人から、日本で夏に練習を積む場合ベルリンで結果を出すのは難しいと言われていました。
私はベルリンマラソンよりも暑い8月の北海道マラソンで2年連続で満足いく結果を残せているので、『そんなわけないだろう』と思っていたのですが目標が高くなればなるほど、日本の酷暑で練習をして9月のベルリンに完璧に調整をするのは難しいということが走ってみてわかりました。
ベルリンマラソンは私にとっては失敗レースとなりました。
失敗原因は2つあります。
①オーバーペース
失敗の最大の要因である最初の5kmのオーバーペース。
2:35’を切れるかどうかわからないくらいの力しかなかったのに欲張ってびわ湖まで決めるという気持ちで入ってしまい、持たなくなって15kmで失速してしまいました。
②補給ミス
事前情報とパンフレットのコースマップを見ると5kmに1度スポーツドリンク(ゲータレード)が準備されているとの情報がありました。
去年は5kmに1度スポーツドリンクがあったようです。
実際走ってみると水とお茶しか準備されておらず、ハンガーノック、ミネラル不足になってしまい後半の大きな失速に繋がってしまいました。
●レースについての振り返り
◯前日
・19時過ぎ
就寝。
寝る前にアラプラス2袋、アーゼライト2粒、アミノペプチド1袋を摂取。
◯当日(レース前)
・4時前
起床。
日本から持参したしゃぶしゃぶ用のおもちを食べて、熱いシャワーを浴びる。
・7時過ぎ
アラプラス3袋、アーゼライト2粒、アミノペプチド1袋、ウィングラム1パックを摂取。
・7時30分
スタート地点へ出発。
2kmほどあるのでUBERで移動。
・8時
アラプラス5袋を摂取。
・8時20分
荷物を預けてスタート地点へ移動。
軽く走ってみたが、足も軽く最高の状態だと判断。
・9時
整列。
市民ランナー最前列を位置取る。
・9時10分
エリートランナー整列。
5mも離れてない位置に、キプチョゲ、キプサング、神野、村山、佐藤、中村がいてテンションが上がる。
・9時15分
スタート
◯当日(レース)
私が確認したweatherサイトの当日の天気は快晴で、気温はスタート時が16℃、ゴール時が20℃でした。
湿度は72%で風は4m/s。
スタートまでの待ち時間は快適に過ごせました。
走っていても風を感じることはほとんどないレースコンディションでした。
・0-5km(17’58”→17’58”)
最初の1kmは流れに沿って3’30”くらいで入ろうと考えていた。
実際は3’27”。
次の1kmが3’33”。
想定通り。
福岡国際Bを切れるかどうかもわからないのに、自分の力を過信して欲張ってびわ湖まで決めてしまおうとこの時は考えていた。
2km地点でこのペースは持たないと思いペースを落とし、3’40”/kmを切るか切らないかくらいに落とす。
フルマラソンで初めて5kmラップが17’台を経験。
・5-10km(18’28”→36’26”)
ちょうどいいペースで走る集団があったので便乗させてもらう。
海外ランナーと集団で走れるのは海外ならではなので、気持ちが高揚する。
福岡国際Bペースの3’40”/kmをオーバーするが、集団の流れに身を任せていたので気にしなかった。
まだ10kmなので心肺にも足にも余裕あり。
・10-15km(18’16”→54’41”)
この区間も10人くらいの集団で走る。
アフリカ人にとっては最適な気温だったのかもしれないが、日本よりは快適に走れるコンディションではあったものの15℃を超えるとこのペースで走ると暑さを感じる。
発汗量も多くなり、そろそろスポーツドリンクが飲みたいと思っていたがこの時点までの給水は水と紅茶しかなくスポーツドリンクの給水は見つけられなかった。
水を飲んで、被り水をしながら体温調整をしていた。
東京マラソン、ボストンマラソン、サロマ湖100kmウルトラマラソンもエナジージェルを持たずにスポーツドリンクだけで走り切れたので今回もジェルは持たずにベルリンマラソンに臨む。
15kmまでは集団を利用して快適に走っていた。
・15−20km(18’41”→1’13’22”)
15kmを過ぎたあたりから急にペースが維持できなくなった。
マラソンあるあるで、徐々に苦しくなるのではなく急に苦しくなりペースが保てなくなる。
しばらく我慢してたら楽になるかもしれないと思い、出来るだけペースを落とさないように踏ん張る。
・20-25km(19’51”→1:33’12”)
ハーフの通過は1:17’30”で福岡国際B資格のちょうど半分のタイムである。
この時点で余裕があればまだあげていけるが、踏ん張っていても余裕がなくペースは落ちるばかり。
給水は水と紅茶しか見つけられない。
ゴール後にわかったことだが、42.195kmで2回くらい見たこともないスポーツドリンクが給水区間の最後のテーブルにあったようだ。
飲んだ人は口を揃えて不味くて吐き出したと言っていた。
23km地点でペースが4’00”/kmを越えて福岡国際マラソン2018への挑戦は終わった。
あまりにも早い幕引きだったので、この時点ではなぜこんなことになってしまったのかわからない状況だった。
応援してくれた人はコメント、メッセージ、LINEで若いからチャンスはいくらでもあると慰めてくれた。非常に感謝しているが、私はMGC選考最終年のレースを走ることに拘りがあったので福岡国際マラソン2018に関しては達成できない。
マラソンという競技は目標を失うと、メンタルがどうしょうもなく脆くなるスポーツである。
粘れなかったのか粘らなかったのかはわからないが、完走のみを目指して走る状況になっていた。
この状況で目標を見出せないのは私の弱さだと思う。
・25-30km(21’10”→1:54’21”)
「あと10mileだ!この距離はよく練習してる距離だからそれを走りきればゴールだ!」と気持ちを盛り上げていた。いろんなランナーに抜かれた。
給水は2.5kmに1度あるのだか、相変わらず水と紅茶ばかり。
30kmの補給でバナナがあったので、2個もらい食べることにした。
15回走ったフルマラソンでは初めての給食を摂取した。
・30-35km(22’45”→2:17’05”)
抜かれた記憶しかなくよく覚えてないが、このくらいから涙が出てきた。
・35-40km(24’04”→2:41’08”)
39km手前で2:35’00”を経過した。
この悔しさを覚えておこうと、その瞬間は時計を見ながら走っていた。
・40km-ゴール(9’50”→2:50’57”)
ゴール前だから元気が出たのか、30km付近で摂取したバナナがエネルギー変わったからなのかはわからないがほんの少しだけペースが上がったようだ。
ゴール前にベルリンマラソン名物のブランデンブルク門があるのだが、ここを通過した時の無念さは一生忘れないだろう。
●レースを終えて
ベルリンマラソンが私にとって15回目のフルマラソンでした。
これまで成功したと思えるレースは3回でそれ以外は全部何かしらで悔しさの残るレースでした。
今までで一番悔しかったレースは別府大分毎日マラソン2017でしたが、このベルリンマラソンは別大2017をはるかに越えるほどの悔しいマラソンとなりました。
思い出したくもないし、夢であってほしい、悪夢にうなされて寝言を言っているくらい悔しい大会です。
別大、ベルリンの2つの大会に共通することは過信でした。
別大の時はサブスリー程度、ベルリンの時は福岡国際B程度は切れると勘違いしていたのです。
失敗原因
①オーバーペース
②補給ミス
についてですが、
①は後悔していないです。
練習や練習レースではなく極度の緊張感のある絶対的本命レースだからこそ本当の意味がある序盤の突っ込みだったと考えています。
フルマラソンで5kmラップを17’台で走ることを本命レースで初めて経験するということも今後必ず生きてくると確信しています。
もう1度レース前に戻ったとしても同じことを試みたと思います。
ちなみに、去年は10月のシカゴマラソンで初めて5kmのラップを19’台で走ることが出来ているレベルでした。
②は来年以降ベルリンマラソン出走を考えている人の参考にもなれば幸いなのですが、海外レースは何が起こるかわからず事前情報と異なることがあります。
K野さんの話によるとソウルマラソンはコースまで案内なしで変わっていたとのことです。
ベルリンマラソンは全員がスペシャルドリンクを置くことが出来ます。
これまでスポーツドリンクさえしっかりと摂取出来たら走りきれていたし、スペシャルドリンクを探すことに神経を使いたくなかったので、今回はスペシャルドリンクを置きませんでした。
ですが、スペシャルドリンクの数も思ったよりも少なかったしスポーツドリンクもないので次回は置きます。
ジェルを持つかどうかは事前に考えます。
●最後に
結果だけを見ると自己ベストすら出せず、最低限クリアしなければならなかった2:35’よりも15’以上遅く、口だけだと思った人も沢山いると思います。
そう思われても仕方ない結果でした。
ですが私自身は全て悲観的に考えているわけではないです。
過大評価ではなく2:35’切りまでは紙一重のところまで来ていたと感じています。
マラソンは結果がわかりやすいスポーツなので、プロセスやレース内容ではなく結果でしか判断されにくい競技です。
なので、しっかりと結果を出して今回の失敗が失敗で終わらないようにします。
終わったことをいつまでも落ち込んでいても仕方ないので、前を向いてまた練習します。
次回のレースはイーブンペースで走り、まずは自己ベストを狙いに行きます。
「この悔しさを必ず晴らしてやる」と思い、次に向けた目標を明確に立てられたことは失敗して良かったことだと思います。
来年のベルリンマラソンは2019年9月29日に開催です。
おそらく北海道マラソンの5週間後になるので、北海道マラソンをステップアップレースとしてリベンジしに行きます。
その前に今シーズンの方が重要なので「ベルリンの悔しさを忘れるな」をスローガンにシーズン終わりにはいいシーズンだったと振り返られるシーズンにします。
長々とご拝読ありがとうございました。
決戦の地へと移動します。
昨日、100kmウルトラマラソンの世界選手権がクロアチアで行われました。
ランナー仲間も日本代表として参加していて、全員が入賞、個人メダルも金メダル含めて計3個、団体では男女共に金メダルという素晴らしい結果となりました。
日本代表の8名の皆さま、おめでとうございます!!
今日でベルリンマラソンまで残すところ1週間です。
最終調整&最終体重管理をしています。
そして、本日はランナーがそわそわする日でした。
NIKE ZOOM VAPORFLY 4% FLYKNITの発売日です。
9月5日にNIKEのLINEを登録して、NRCを使用してランニングしている人の一部には先行して販売がありましたが、
一般に発売されるのは今日でした。
抽選販売にもかかわらず、NIKE原宿には7時過ぎには長蛇の列でした。
土日祝日が発売日になったのは初めてということもあり、普段の発売日よりも多くの人が購入しにきていたように感じました。
私の知る限り、NIKE STORE、ステップスポーツ、B&Dでは販売をしていたようです。
NIKE原宿店の抽選結果は10時50分頃に届いたのですが、11時頃にはヤフオクやメルカリに転売されていました。
整理券を抽選する形式で販売していたNIKE中目黒店前にはタバコを吸っていたり、100kg近くあるような人もたくさん並んでいました。
様々な情報といろんなテクニックを駆使して、自分の分を複数足、チームメンバーの分や頼まれていた人等の分を複数足の計6足購入出来ました。利益を上乗せした転売目的ではないです。
私以外にも複数足購入出来た人もたくさんいました。
(注:全員、購入ルールは守っています。)
そろそろVAPORFLYも市場に流通しつつあります。
追加販売の話もあるようです。
この情報はNIKE関係者から聞いた話です。
なので、複数足買った私が言うのもなんですが、急ぎで必要ない方は転売屋からはギリギリまで買う必要はないと思います。
転売価格も値崩れしてきています。
ヤフオクやメルカリを見たらわかりますが、本日発売のVAPORFLYで溢れかえっています。
転売屋から買う人が減れば転売価格も落ちるし、転売も減ります。
定価で購入できる人が増えます。
本当に購入したいランナーが購入出来るようになります。
今日はNIKE.COMでの購入もこれまでに比べると、アクセスしやすくなっています。
急ぎではない場合は待ってもいいと思います。
家に帰ってこれまで購入したVAPORFLYを並べて見ました。
うーん、いい眺めだ!
もはやコレクションですね。変な趣味。
SPORTS SCIENCE LABでランニングアビリティ測定を受けてきました。
ランニングアビリティ測定を受けるのは約1年ぶり3度目です。
前回は北海道マラソン前に測りました。
ランニングアビリティ測定とはその名前の通り、走力を呼吸や心拍数から定量的に測定するものです。
当日の体調等で数値も変わってきますし、結果も走り込みを行なっている人とそうでない人、
大会の気温やコースでその通りにならないこともありますが目安にはなります。
複数回測ると過去のデータと比較できるので、より正確な走力を知ることができます。
今回は前回から1年たっているのと、勝負レースのベルリン前に定量的にデータを取っておきたかったので測ることにしました。
これがSPORTS SCIENCE LABに入会した時に結果です。
1回目
これは昨年の北海道マラソン5日前に測った結果です。
2回目
そしてこれが今日の結果です。
3回目
VO2MAX以外は大幅に向上しています。
「VO2MAXが下がったのはこの程度なら誤差なので気にしなくていいです。
心拍数の上がり方が滑らかだったのが去年と全然違います。
AT値自体も上がっていますが、ペースもかなり速くなっています。
また、ランニングエコノミー(特に接地)が1年前に比べて明らかによくなってます。
VO2SCOREも最大値なので追い込んだ練習も出来ています。
最近、思う様に走れていないのは疲労と暑さなのでベルリンに向けてしっかりと調整してください。
理論上はびわ湖毎日マラソン出走権をGET出来るところまで走力が上がっているので、自信を持って欲しいです。」
私もランニングアビリティ測定をするのが3回目なので、そんな簡単にこの結果通り出せるわけはないのはわかっています。
参考程度に留めておきます。
とはいえ、過去の自分自身よりも圧倒的にいい結果が出たことは事実なので、それはそれで嬉しいですし、練習の成果が出てくれていると確信できました。
自信を持ってベルリンに乗り込みます!
8月は練習量を落としました。
332kmです。
300km台まで落とすと、走ってないなぁという感覚になります。
量を落とした代わりに質を上げました。
インターバルのペースを上げたり、タイムトライアルを実施したりとポイント練習の負荷を上げました。
夏場はペースがどうしても落ちてしまうので、本来の実力がわからず毎年不安になりますね。
そんな中、負荷を上げれた練習もあったので不安の中にも光明が見えました。
9月はベルリンマラソンまではさらに練習量を落とし、ポイント練習の内容も調整用に変えていきます。
来月は今シーズン初戦で勝負レースのベルリンマラソンです。
ここでびわ湖まで決めるのが目標ですが、最低でも福岡国際Bです。
2:35'00"を切らなければどんなタイムでも同じです。
自己ベスト出しても、サブ3出来なくても、サブ4出来なくても同じです。
絶対に今シーズンの福岡国際マラソン、びわ湖毎日マラソンを走ってMGC選考最終年の緊張感のあるレースを走ります。
東京オリンピックを予選だけでもいいので経験したいんです。
「他人と比較するのではなく、自分に勝つことが大事だ。」と言う人がいる。
他人と比較するもんじゃないと言う人は逃げてるだけだと思う。
私は同じチームで練習してる仲間にも絶対に負けたくない。
チーム練習は練習中、全員がピリピリしてて「絶対に負けない!」と言う気持ちで取り組んでいる。
練習で負けても悔しいし、どうしたら勝てるんだろうと考える。
他人に勝つことで、過去の自分を超えればいいと考えている。
自分に勝つためには他人にも負けてはならない。
負けたくないという気持ちが私を奮い立たせているんだと思う。
競うことが出来ない人、比較するもんじゃないと言う人は負ける悔しさから目を逸らしているだけだと思う。
「結果より努力する過程が大切だ。」と言う人がいる。
結果も過程も大切だと思うが、そんなことを言う人は本気で努力したことがない人だと思う。
人は結果でしか物事を見ない。
特にマラソンという競技は結果が数字で出る。
コースや天候もあるかもしれないけどそんなことは誰も見ない。
タイムと順位だけが評価される。
いくら過程をアピールしても、オリンピックには出られない。
びわ湖毎日マラソンも福岡国際マラソンも走れない。
人は結果でしか物事を見ない。
手を抜いて結果が悪かった時は当然のことだし、悔しい気持ちにもならない。
問題は死ぬほど努力して結果が出なかった時・・・。
そんな時はどうすればいいのだろう。
そんな風にならないための努力をし続けれなければならないんだろうな。
今日は偏った考えかもしれませんが、持論を述べてみました。
勝負レースが近づくと気持ちが熱くなってしまいます。
周りからもピリピリしていると言われます。