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息子

家計が厳しくなった時、保育園児の長男の

毎月来る教材を止めた。小学生の長女の分は

勉強好きなこともあり、そのまま継続していた。

一ヶ月、二ヶ月が経ち、ある日妻から、毎月届く長女の

教材を見ながら、

「僕のこないな~。郵便やさんまちがってるのかな~」。

と言っていたと聞いた。あまりの純粋な言葉に、

聴いた瞬間に涙が出た。

誕生日の月には、名前入り絵本がおまけに付くので、

何とか間に合うようにと再開の申し込みを済ませた。

届くやいなや、あきれる程のスピードで一冊終わらせてしまったそうだ。


よく親の気持ちが分かるようになる、と言うが、

我が子が真剣な表情で読んだり、書いたりしているのを見ると

親として非常に嬉しい。まあ、続かなくても良いゾ、とも思うが。


しかし、息子の言った言葉と行動には、思い出すたびに、

やるぞ!と初心に帰ることが出来る不思議な力がある。