置き去り車掌・・・ | Bluesな人生・・・

置き去り車掌・・・


「漢を感じる」「罰しないで!」……あの「置き去り車掌」に称賛の声!? 

JR東日本の「置き去り車掌」がネットで話題を呼んでいる。それも不祥事を糾弾する声でなく、讃美の声ありきの盛り上がりである。とんでもないことをしたはずなのに、みんなが許しているのはどうして?……というわけで、まずは事件の詳細である。

2日午前8時20分ごろ、東京都昭島市のJR青梅線東中神駅で、青梅発東京行きの上り快速電車が、30代の男性車掌をホームに残したまま発車。車掌は約800メートル離れた次の西立川駅まで全力疾走し追い付いたが、電車は約9分停車。後続の普通電車も約6分遅れ約2200人に影響した。(後略)

記事によれば、どうやら運転士と車掌の連携ミスのようにも受け取れるが、なによりも話題になっているのは、置き去りにされた車掌が「隣の駅まで走った」ということである。咄嗟の判断とはいえ、まるでアスリートのような瞬発力を見せた車掌に対し、某掲示板サイトでは以下のようなコメントで称賛されている。

■ 車掌、足早すぎワロタ
■ すぐ走って追いかけた気概は立派だ
■ 漢を感じた
■ これは罰しないでやってやれよ
■ 全力疾走に免じて、軽い処分で頼むよ
■ ここまで責任感の強い車掌を見たことがない
■ オリンピック強化選手にしろ
■ ドラマ化しろ
■ 東京オリンピックのいいアピールになったじゃねーかw
etc…

不祥事を起こした人物に対するコメントとは思えないほのぼのぶりである。たしかに、車掌がこの炎天下に、隣駅まで全力疾走している様子を想像すると、それを糾弾する気持ちになれないのも事実。むしろ、鉄道マンとしての高い職業意識を伺わせる内容でもある。そこで、筆者はまさにケガの功名を得たこの「置き去り車掌」ご本人にインタビューをするべく、JR東日本にコンタクトを取った。

――先日、東中神駅で車掌さんが置き去……

「ああ、あの件ですね(広報)」

――そうです、あの件です。ネットでは称賛の声が多いのですが、ご本人に直接、お話を伺うことはできないものでしょうか?

「社員個人に関する取材にはご対応できません」

――そこをなんとか! みんなが褒めているのです。

「申しわけありませんが……」

その後もなんどか押し問答をしたものの、残念ながら、車掌への直接取材はNGであった。それにしても、不祥事がこれほどまでにほのぼのとしたニュースに変容を遂げたケースもめずらしいのではないか。もちろん、これはほとんどの人が許せる範囲の不祥事であったからで、実際に死傷者が出ていたとしたら、そうはいかないだろう。「置き去り」はもう、後にも先にもこれっきりだ。



なんと職責の自覚がある人だろう・・・

責任を感じて

「猛ダッシュ」

好感度抜群ですね~世の中、こんな人ばかりならいいのにあせる