僕の夢は、起業して経営者になることだ。最初の事業は、コンサルティング事業。そこから始めて、M&Aなどで事業を拡大していこうと思う。そもそも、なぜ僕は経営者になりたいのか?そして、なぜコンサルティング事業なのか?それは、ここ数年、衝撃的な出会いが続いたからだ。
 まずは、堀江貴文氏。彼の著書である「100億稼ぐ仕事術」は今までの既成概念を覆す理論だった。「まずは、気合と根性で物を売れ。成功体験を積み重ねれば自信がつくはずだ」今日、クールで金のことしか目がない犯罪者と誤解されがちだが、実は若者に夢を与えるために、多くの言葉の宝物を提供していたのだ。この本を読み終えた時、稲妻が僕の身体を駆け抜け、その夢が栄光に向かって走り出した。だが、成功できる確信は皆無に等しかった。だから、弁護士として会社を法の分野から支えていこうと思った時期もあった。
 しかしながら、自分がしたいのはそのようなサポート役ではないという思いが、心の片隅にいつもあった。そんな時、もう1つの出会いがあった。論文コンテストで知り合った宮澤さん。1つしか歳が違わないのだが、彼の考えに非常に感銘を受けた。彼は、僕には無いものを持っていた。大きな自信と壮大なビジョン。だから、僕はますます彼に惹かれ、彼から多くのことを学び取ろうとした。そうしていくうちに次第に自信がつき、起業に向けてのアイデアも浮かんだ。
 しかし、経営はたやすいものではない。実際、多くの起業家が資金繰りに行き詰るなどの理由で倒産を迫られている。倒産まではいかなくても、成長しきれていない企業は多い。僕は、とても歯痒く感じる。大きな夢を持ち、社会に貢献しようと頑張っている人たちが、なぜそのような目に遭わなくてはならないのか。だれか経営のプロにサポートしてもらえば、彼らの志は実現できるはず。だから、経営コンサルタントなどの専門集団を集めた企業を創り、ベンチャー企業(または起業)をサポートしていく。そのような理由でこの事業を選んだのだ。
 とはいうものの、日本には大企業信奉がまだまだ根強い。僕は、多くの若者が起業をして、勢いのある会社がたくさん育つことが日本の経済を活性化させることに繋がると思うのだが。今日、中国の経済発展は目覚ましいものがある。北京オリンピックに向けて急速な発展をしている。その裏には、若者の勉学に対する高い意識や愛国心があると思う。これからの中国経済を支えるのは彼らなのだ。
 そこで、中国の学生に聞いてみたい。大企業信奉の強い日本の体質をどう思うのか?また、彼らは大企業とベンチャーのどちらに進みたいと思っているのか?欧米では、優秀な学生ほどベンチャーに行く傾向が強いと言われているが、中国の学生の意識はどうなのか知りたいと思う。
 そして、中国の学生と会う際には、自分の夢を語りたい。そして、日本にもまだまだ夢を持つ若者はたくさんいるんだということを伝えたい。中国には食品の安全問題など多くの課題があるが、ぜひ、若者の手でそれらを改善していって欲しいということも伝えたいと思う。
 今回の中国訪問は、国際的な活躍をしたいと考える僕にとって有益なものになると思う。そして、自分たちと違う習慣や考えを持つ人の意見を聞くことによって、もっと多角的に物事を見ることができるようになるのではないかと考えている。
 異国の地で学ぶということは、自分の常識を一旦破壊されることである。しかし、破壊されなければ、創造することはできない。日本のことを深く理解するには、外側から改めて見つめ直す必要があると思う。このような、普段体験できない貴重な体験をさせてもらえることに感謝しながら、自立して社会に貢献するためにこの体験を生かしていきたい。


清華大学短期留学 応募作