漫画家や小説家、脚本家は、基本ひとりで作業します。
孤独と言えば孤独。
他人のちょっかいが入らないから集中できるとも。
責任も自分ひとりで負えそうです。
しかし、現実には、漫画家には担当編集者が付き、脚本家にはプロデューサーが意見を言います。
ひとりでやれるのは、小説家くらいでしょうか。
それでも、校閲が入って、色々訂正したり。
まったくのひとりで出来る創作活動は少ないです。
あ、画家はひとりでした。
たぶん彫刻も、彫金も。
こっちは、アートですが。。。。。
たくさんの人の手を経るほどに、ビジネスの規模は大きくなり、儲けも大きくなります。
漫画は、漫画家にマンツーマンで編集者が付いて、作り上げるという形が定着しています。
巨匠ばかりの時代は、作家の意見がすべてで、担当編集者が何か物言うのは失礼な観がありましたが、今や、バンバン口を出す時代に。
編集者の意見やアイデアが本当に重要かは、見解が分かれるところでしょうが、スケジュール管理や、健康管理、メンタル、対外折衝、取材、売るための方策など、関与していることは多岐にわたります。
漫画家に対するコンビニみたいなものでしょうか。
その濃密なやりとりがあって、日本の漫画の隆盛があるのは、確かだと思います。
自分の担当者は、全然そんなことしてくれないという意見も聞きます。
どこの業界でも、2対6対2くらいの割合で人材が構成されているそうです。
優秀な人2割、普通の人6割、やや落ちる人2割。
ほとんどの人が普通以上です。
さらに長年に渡って淘汰され、出来る人しか残っていかないハズです。
人間ですから、相性の問題も見逃せません。
たとえば、細かいタイプとおおざっぱなタイプ。
別に漫画家と編集者でなくても、神経の細やかな人はイライラさせられるかも知れません。
その逆もしかりで、おおざっぱ派は、「細かいこと気にしすぎ」って、思っているかも知れません。
担当編集者の人間性を見極めるのも、漫画家の仕事です。
○○さんは、こんな人。
こんなことに怒り、あんなことを喜ぶ。
気にしているのは、原稿の上がり時間か、会社での評判か?
それとも、家族との時間か?
お金で仕事するタイプか、人生意気に感じるタイプか?
人生観は、人それぞれですから、自分の考えを押し付ける訳にはいきません。
しずかに観察、そして次の手を打つ。
漫画のキャラクターとおんなじですよ。
担当編集のキャラは、こんな感じ。
それでいいんじゃないでしょうか。
あなたが売れて、VIPになるにつれて、編集者との力関係は変化していきます。
編集者にペコペコされて、尊大な気持ちにならなければ、本当の大物です。
新人漫画家のうちは、自分の立場が弱く感じるかも知れませんが、卑屈になることはありません。