漫画を描くにあたって、誰のチカラも借りないということは不可能。
週刊誌なんかは、チーム〇〇ですから。
ネームはひとりで出来ても、絵は個人作業では、まず時間が足りません。
漫画は、テレビドラマや映画やアニメの制作から比べれば、はるかに少ない人数で作ってはいますが。
長年仕事を続けていくと、多くの人と関わり合いになっていきます。
そんな中で、売れっ子になろうが、人気が下降しようが、言うべきことを言ってくれる人は貴重になってきます。
特に天狗になっている時に、あえて耳の痛いことを言ってくれる人。
連載で失敗しても、変わらぬ態度の人。
長い目で見て、良いアドバイスをくれる人。
あなたの本質を見ている人。
孤独な作家の心情を理解できる人。
仕事つながりといえども、人気や金回りが悪くなると、人は離れがち。
「金の切れ目が縁の切れ目」ということわざもあります。
作品がヒットすると、ちやほやされ、人気が落ち目になると、人が離れる。
世の中の分かりやすい構図です。
サラリーマンたる編集者は、ヒット作を作れないと、自分の出世にも関係してきますから。
分かりやすいですね。
映像関係の方々も同じ。
多くの人は、勝ち馬に乗りたい。
さらに利益を上げたい。
そんな時でも、変わらない人。
そういう人がひとりでもいると、厳しいときを凌げるもの。
いま、あなたのそばにそういう人がいないなら、とりあえず、あなたが誰かのそういう人になりましょう。
「情けは人にためならず」と言います。
そのあとに続くのは「わが為」です。
リスクヘッジっていうこと。
愚痴を聞いてあげるのも、失敗の原因を探るのも、 いずれ自分の役に立つかも知れません。
明日は我が身?
いやいや、人気商売ゆえ、みんな、そうなる可能性があるのです。
誰誰が悪いだの、読者が悪いだの、スタッフが悪いだの、自分以外の誰かのせいにしないで、冷静に状況分析が出来る人。
さらに、今後、取るべき方策を考え出せる人。
そういう人が周りにいれば、心強いですね。
寂しいからって、群れてみても、事態は変わりません。
傷をなめ合うようでは、いかんのです。
もっと前向きに。
人は利害で動くものですが、そういうもので動かない人を見つけるのも、世の中を渡っていく上では大事。
小難しいことを書いてしまいましたが、けっこう後々まで、影響の出ることなんですよ。
損得勘定で動いている人をどうやって見分けるか?
仕事でやっている以上、ほとんどの人は、そうだと思って間違いないです。
慈善事業ではなく、営利事業ですから。
それでも、そういう人はいます。
ホンモノを見つけるには、あなたがホンモノになるのが、いちばん早いんですが。