夫がいよいよ申し込んだ。 

そう聞いてから 

10日ほどで 


家庭裁判所から通知がきた。 



夫から離婚をしたいと。 




いよいよ始まるのか。。 



たった五年、 


短いような 
長いような。 



絶対、離婚だけはしないと 

自分に誓った結婚で 


こんな結末しかなかったのが悔しかった。 



だけど、 

最近は 

楽しくて仕方ない。 


毎日ストレスを感じないって 
毎日、自由って!! 

こんなに、清々しいの!! 




夫の機嫌を伺って 

話をしなくてもいいし 

食事も 
子供と私の 
食べたい物を作る。 


それに 


借金について考えなくてもいい! 


 

部屋も 

夫は 

茶色でまとめて。家具とか棚とか置かないで。 



と 



小さな子供がいるのに 


部屋を飾る事もできなかった。 



私は 

すぐに 

明るい色の飾り棚を注文したし 



お金に余裕があれば 
カーテンも変えたい。 


夜は


娘と 
木材とボンドで 

工作して色々可愛いものを作った。 



こうしてみると 


すごく毎日 
色々な事を我慢してきた気がする。 




私達の未来は 


絶対に明るい! 



茶色い毎日より 



子供達と 

のびのび 

明るい毎日にする。 




そんなとき 




夫から夜 



電話がかかってきた。 





気持ちは 

離婚に前向きな面 


娘の様子をみていると 

これで本当に間違ってないのかな。 
とも思った。 



でもいくら私が思っても 
夫が何も思わない人なんだから仕方ないけど。 



うちには 
息子もいる。 



もう高一で 
この間 


「よそ見してたら、ドブにおちてチャリが壊れた!」 

なんていう 



おちゃらけた息子。 



私は 
息子と11年 二人で生きてきた。 
まるで友達のように。 



今だに私と会話もするし 

ご飯も誘えば二人で言ってくれる。 




その日、 
娘が夫と出かけていたので 


息子と話をしようと 
二人でご飯を食べに行った。 




「息子さぁ、 
小さいころ 
お父さんいなくて寂しかった?辛い思いとかしたよね?」




「いや、全然!」




「強がらないで言っていんだよ?」




「だって、しょっちゅう
本当の父ちゃんには会えてたし 
寂しいとか思ったことないよ。」




「そっか。 
あのさ、母ちゃん離婚しようと思ってんの。 
男手は息子だけになるし 
母ちゃん、夜仕事の時も 
娘の面倒手伝ってくれるかな?」



「子守りはなぁ~~~。 
ちょっとやだ。 
だけど離婚は賛成!! 
あいつ、 
ずっと父親てか 
ずっと居候だと思ってたし!」




「い、居候?? 
なんで?」


「だって、いつも母ちゃんに迷惑かけてたじゃん。
借金しまくってたろ? 
器がちいせえよ。」 




がーーーん!!! 



ばれてたのか。 


ばれてんのね。 


子供だと思ってたけど 

いつの間にか 

皆分かってたんだね。 




「母ちゃん、 
俺バイトして自分でチャリ買うからさ。いいよ。」




そっかー 


私はきっと 


周りがなんにも見えてなかったんだ。 




息子はこうして 
大人になってきてる。 



私の育てかたは 
間違ってなかったかな。 


娘だって 



きっと大丈夫。 



私が 
間違えなければ。 



 私から夫へ 

夫から私へ 


 態度はどんどん悪化して行ってたし 


たまに娘をみてもらう事さえ 
嫌になり 



娘をなんとか 
自分の母に預けて 仕事をしていると 


とうとう 

二週間近く 

娘は夫に会っていなかった。 



優しい言葉で 

私に 


「ママとー、あたちとー 
二人で頑張ろうね!」


と 
突然言い出した娘。 



私はその言葉に 
癒され、毎日 

言ってちょうだい。 


と娘に言っていた。 




夫が話し合いを逃げた後 


次の平日休みには 
調停申しこんでおきますから。 




というメールがきたけど 



とうとう、その前日 



娘がふと 


「パパともしもしする」



と言い出した。 


電話をかけてあげて 

私は話すのが嫌だったので、娘がすぐに出るように渡すと 



つながった! 

夫が もしもし? 

と言っている。 



娘の第一声は 



「パパぁ!いつ帰ってくるの!?」



会いたかったのか・・・? 

会いたかったんだろう。 
我慢してたんだろう。 



夫は、 明日会いにいくよ 



と娘をなだめて電話を切った。 





朝起きると 
娘が 


「ママ、さみしいの~」

と言って、駐車場がみえる寝室の窓から
ずっとずっと外をみて


パパが来るのを待ってる。
「寒いから、中で待ちなさい。」

と言ってもやめない娘。



私は 

グズって、寂しそうにしている娘があわれで 



夫にメールをした。 



『娘が、かなり情緒不安定です。 
パパの声を聞いてから 
寂しい、会いたい。と言ってます。



たまに、顔をあわせたり 
三人でたまに食事をしたり 
娘が落ち着くまで 

そうしてあげたいんだけど、どうかな? 

私は別に 
あなたに会うのは 
嫌だとか思ってないし 


あなたが嫌なら仕方ないけど 

娘のために 
少し考えてあげてくれませんか?お願いします」





朝8時すぎに送ったメール。 



彼からきた返事は 




ようやくお昼まじかで 




「今、調停申し込みました。これから荷物とりにいきます」





だった。 




全く 
意味がないメールを 
したのか? 

娘が不憫だと 

少しでも感じる人なら 


朝のメールで 
調停も躊躇しないものなんだろうか? 


そして 


全く無視した内容のメール。 



彼は 

そうだったね、 



そういう人だった。。。