ランドセルを構成する主な3種類の材料は、
「生地」「金具」そして「補強素材タフテル」です。
補強用骨組み素材は製品内部で加工されていますのであまり目に付きずらい目立たない材料ですがとても大事なんです。
↑これはマチ部に内蔵しているタフテル。
大マチ生地と張り合わせて加工縫製します。
↑これはかぶせを開けたとこの前段箇所のタフテル。
↑補強素材タフテルの拡大画像
タフテルは(株)クラレが開発した軽量の仕切り素材です。主にランドセの骨組み(補強)素材として使用されます。繊維とゴム樹脂の合成素材です。
昔は紙を主原料とした素材を使っていたので、タフテルより重くやぶれることもよくあり、修理も大変でした。
日本国中に出回っているすべての軽くて強いランドセルは、材料屋
さんの商品開発-努力の上に成り立っています。
【当工房だけのタフテル使用箇所とその構造を紹介します】
前段(ファスナーが付いていて名札の入るところ)と大マチの間の小の入口、中マチ箇所にもタフテルを使用しています。
↑【左から大マチ生地・中マチ生地・中マチ生地と張り合わせて使用する骨組み素材のタフテル】
【中マチを内から:芯が入ってしっかりとした腰のある中マチに仕上がります】
通常大マチは生地とタフテルなどを張り合わせた多層構造のものを使用
しますが、中マチ箇所はそれほど強度が求められないので、生地のみを中マチに構成するメーカーが多いです。当工房は中マチもタフテルを合わせて2層構造にしているため、中マチ~大マチまで一貫して芯が通り、しっかりしてより丈夫な仕上がりになっていると思います。
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工房よりお知らせ
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◆お客様からの質問に対する解答例【金具構造】
以前記事で錠前箇所に接続しているダルマカンについて記しましたので、
合わせまして以下をお知らせいたします。
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●ランドセル底箇所、錠前部接続-回転カン【だるまカン】が固くて回りにくいというご指摘につきましての説明。
↑実際ランドセルをご使用される場合のバンドの向きは画像の向きになります。
納品された時はこの状態と反対でカブセ側でバンドを組んであります。
その状態から画像の状態に回転カンが一度回りさえすれば、その状態で6年間回転カンを動かす意味は一切ありません。
↑逆に回転カンがゆるすぎて回り過ぎてしまうとバンドがねじれた状態でランドセルを背負ってしまいバンドを痛めることになります。
要するに納品された状態の最初の位置から背負う向きに180度回転カンが1回まわりさえすれば良い状態の硬さが正解の硬さです。
※2~3か月ご使用されますと革が馴染んできまして程よい硬さになります。
※硬すぎて回りにくいダルマカンは一例で、ほとんどすべての商品に関してましては程よい硬さで装着されています。
●カシメ【ボタン】のふた部がゆるいというご指摘につきましての説明
かぶせの下部に取り付けてありますカシメ。4つの中で一つは「カチャカチャ」と動く場合がありますが。理由は2つ。
①手打ち(手作業)の誤差
②カシメ自体の構造
ふたの部分が動いても内部の留め具の部分は止まっていますのでふたが取れるという事はありません。
「カチャカチャ」を解消しようとして強く打ち過ぎると表面を圧迫しすぎてはがれやすくなってしまいます。実際はがれてしまっていたものもありご迷惑をおかけしました事も過去にありましたが、これもその原因の一つだと思われます。
※これに関してもほんの一例で、前項と合わせまして正確な商品作りを心掛けています。
今回は以上の2点を記させていただきました。
少人数量産方式での製造方法ですが、基本的には一つずつ手作り製造の為「50~70個」作ればそのすべての細部に誤差が出る可能性があるということも現場の事実であります事を少しでもご理解いただいた上でご指摘の箇所はご指摘くださいましたらありがたく思います。
以上、管理人。
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◆工房よりお知らせ◆
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2017年入学用ランドセル販売中です。
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ランドセル全商品紹介カタログの記事
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ご購入者様からのサンクスメッセージの記事
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※生地の切れ端なのでちと不細工ではありますが、色と生地の質感をお確かめいただくには十分かと思います。
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水曜日が祝日の場合は木曜定休
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