高3の時のクラスメート8人で、夏の終わりに一泊で箱根旅行を楽しんだ。
何回目なのか分からないが、だいぶ永く続いているようで、私はつい最近の参加で、4回目ぐらい。
高卒後22歳で大学を出て保険会社に就職し、夫と一緒に地方へ転勤していた私は、早く死んだ夫に代わって、都内に戻ってからも仕事を続けた。
子育ては、実家の母に助けてもらい、姑には夕飯をつくってもらった。
働くことは好きだったから、仕事は楽しく、やればやるほど、実績も挙がるし、収入も増える。
生命保険営業員の社会的な地位も、世間の認知度も上がり、カタカナのグループ名を付けられた大卒女子の各社営業員が、銀座を肩で風を切って歩いていた。、
。
2歳違いの長男、次男も社会人になり、それぞれ結婚して、私の責任は果たしたことになる。
姑も亡くなり、高校時代の繋がりができるようになった。
考えてみれば、たった3年間一緒にいた50年も前の同級生達だ。今や全員が75歳(76歳もいる)。
中には既に亡くなった人もいる。
1日目は午前11:30分に、箱根湯本駅に集合。
女子4人、男子4人だ。箱根登山鉄道で彫刻の森駅へ。
近くのお蕎麦屋さんで昼食。私は天丼。ビールが
おいしい。天気快晴。駅前からポーラ美術館まではバス。
この美術館の展示品は全て、ポーラ化粧品本舗
創業家二代目の、鈴木常司氏の収集した個人の
工芸コレクション約1万点の美術品の中のもので
あるとのこと。
西洋絵画、日本の洋画、近現代の日本画、版画、彫刻、東洋陶磁、ガラス工芸と、美術史の流れに沿った体系的なコレクションの由。
藤田嗣治の愛らしい少女等の作品や、ゴッホの「アザミの花」が展示されていた。ジックリ見て展示室を出ると、一緒に来た彼女等は、素敵な空間でお茶をしていた。
私も甘いきれいなデザートとコーヒーを注文する。
エスカレーターも天井部分はガラスの屋根。最上階の雰囲気は、森の中にいるような感じ。
三つくらいの停留所を経て、「仙石原 はたご一の湯」に着く。
2階建てで、江戸時代の旅籠(はたご)の感じ。部屋の名前は、東海道の宿場の名前。「一の湯グループ」が、塔ノ沢、強羅、仙石原、芦ノ湖に、8軒ある様子。
男女4人づつなのでちょうど良く、二部屋に落ち着き、屋内風呂、露天風呂にそれぞれ入る。露天風呂の周りは緑の木立に囲まれていて、森林浴の気分。
女性4人のうちの一人が「一の湯グループ」の会員だそうで、一泊二食で、7000円ぐらいだった。
二階の広い角部屋が食堂で、我々の他に家族ずれが三組あって、皆、湯上りの顔をほてらせて、ビールや、ジュースで乾杯している。
山海の料理が、おいしく、金目鯛の煮物が特に
おいしかった。
今回参加できなかった友達の消息から始まって、
高校3年間はクラス換えもあって、同じ中学から来た
それぞれの親しい人達の様子も含めて、
多くの知人が話題に上った。
翌朝の朝食も同じ場所。おかずが沢山。
宿の玄関で写真を撮って、歩いて3分ほどの湿生花園へ。