これは間違いなく大賞に選ばれる程の作品
伏線が隅々に張り巡らされ、それを各ルート、各章毎に回収していく
一つ一つのシーンにちゃんとした理由があり、それをしっかりと回収していく
あれ？あの謎はどうなったの？っていうのがなかったのが本当に素晴らしい...
続編が出る、という事で確実に値上がりする作品だと思い購入しました。
元々はエロゲから離れる時期に発売された作品で、ずっとプレイしたいと思っていた作品でした。
こんな今更ではありますが、やっとプレイ出来ました。
本当にプレイして良かった、そう思える作品です...。
この作品は芸術、特に絵画をメインとして扱っている作品です。
ただ一重に芸術と言っても、絵だけではなく、文学、音楽、その他様々なものがあります。
それらを引っ括めたものをこの作品は芸術として表しています。
確かにメインは絵画のお話、ですがテキストでも出てくる国内外の有名な詩、私自身も馴染みはないものですが、その殆どがこの作品に彩を与えていると感じました。
すばひびの時もそうでしたが、すかぢ氏は文学大好きですね...。
さて、自分の感想はさておき...
各ルート、一切のネタバレなくかるーく説明したいと思います。
あ、ちなみに未プレイルートもあります。
やったルート(完走に必要なもののみ)をさらっと、レビューします。
考察とかそういうのは学がないし私には分からないのでしませんのであしからず。
1〜2章(共通ルート)
ここでがっつり伏線が張られまくります。
ほぼ全てのシーン(イベント)に意味があると思います。
主人公がどういう人間なのか、側から見たらどのように見えるのか
客観的にユーザーから見ての主人公が一番分かるルートだと思います。
ただ正直、共通のルート終盤に入るまでは少し退屈だと思います。
でもここを乗り越えて３章(個別)に入ると一気に話が流れ出して面白くなるので、主人公は、はたから見たらどんな存在なのか？
彼は過去にどのような事をしてきたのだろう？そのような事を感じられるルートです。
結構退屈ではありますが、後々伏線が回収されていくのでかなり重要な共通ルートだったりします。
さてここからは個別ルート
順序は決まってると言ってもいいです。
多少は選べますが、推奨は
鳥谷→御桜→氷川→雫→TRUE、といった感じです。
TRUE前に藍ルートあります。
今回は攻略不可欠な話のみさらっとレビューします。
鳥谷真琴ルート
鳥谷とその家族に纏わるルートになりますね。
正直なに話してもネタバレになってしまうので、何も書けないです笑
こんな感じでサラッと行きます笑
御桜稟ルート
幼少期の御桜稟と直哉の話
過去の2人に何があったのか？稟の少しズレてる感じの違和感は何か？直哉の右腕の秘密のお話
氷川里奈、川内野ルート
これは2人との出会い、幼少期の草薙直哉のお話。そして千年桜伝承ついてのお話。
夏目雫ルート
現在の話より少し前のお話、明石との悪友の関係はいつからであったか？、雫との出会い、そして草薙健一郎がどのような人物であったのか？千年桜の奇蹟について
IV
健一郎の若かりし頃のお話、水菜との出会い、中村家との因縁、健一郎にとっての『幸福』とは...？
V
直哉にとっての『幸福』を探す物語の始まり、直哉にとっての夏目圭という存在。
VI
大人になってからのお話、これはサクラノ刻へと続く序章
ひとつひとつのテキストに意味があり、OPの歌詞に意味がある。
すべての言葉、文、詩に意味があったんだな、という事が分かります。
私が一番印象に残ったのは、健一郎と直哉の夏目家でのアトリエ(蔵)でのお話でしょうか...
そしてこの主人公かっこいい、ヒーローだけど完璧なヒーローじゃないそこが本当にかっこいいです。
2015年萌ゲーアワード大賞ゲーム
これは間違いなく名作です、紛れもなく名作。
この作品が何故中古で5000円そこそこなのか？少し疑問です。もう発売から5年経って5000円なので値段的に言えば完全に名作の部類ではあるのですが...
どんな人にプレイしてほしいか？
ただの学園物に飽きた方、張り巡らされる伏線がすぱっと気持ちよく回収されて行くのが好きな方、そしてヒューマンドラマ的なストーリーが好きな方
個人的にはエロゲプレイ初作品でやるのはオススメしないです。シナリオの内容がイチャラブゲーと違い、意味があるシナリオなので気を張っているような感覚になります。
伏線回収とかどんでん返し系の名作をプレイしてからやるのをオススメしたい。
自分も過去にプレイしていますが、G線上、車輪とか、そちらのがまだプレイしやすいと思います。
やはりシナリオゲーは最高です。
エロゲというジャンルではありますが、こういう作品を軽蔑したりしてる方達は本当に損をしています...。
小説や漫画などは嫌悪されず、昨今は深夜帯アニメなども市民権を得ているように感じます。
この業界が縮小してるのも１つの要因ではあると思うのですが...、過去にはエロゲのアニメ化なども頻繁でありましたが
今では、年に片手で数えられる程度...
あまり話が逸れると本筋に戻ってこなくなってしまうのでこの程度で...
サクラノ刻、物凄く楽しみにしています。
直哉の現在を続けてくれるのか？わかりませんが...。
また稟が、ただいま、なおくん。
そう言いながら笑うシーンを見られるのかな？
いつ発売するのさえ発表されていませんが、天ノ少女同様
気長に待ちます...
自分の身辺状況が極端に変わらなければこの作品と、天ノ少女に関しては絶対に追う作品です...。
かなりの長文となってしまいましたが、今回はこの辺で
それではいつになるか分かりませんが、またいずれ...