中期経営計画の作り方はどうすれば良いですか? (5/5) | 社長入門講座 

中期経営計画の作り方はどうすれば良いですか? (5/5)

◆ユウタの質問◆

孔明先生
これまで、中期経営計画のステップ、社内外の環境分析、重点課題と中期計画のコンセプト、重点課題の展開方法、年度展開と進めきました。
この手順で進めると、社長の頭の中だけで考えるより、論理的ですし、幹部や管理職を巻き込んだ形でできると思います。
今日は、このテーマの最終回ですが、引き続きよろしくお願いいいたします。

◆孔明の教え◆

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 中期計画は財務に集約される
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これまで検討してきたことを最後に数字に落とし込んで行こう。

会社の成績が決算であるように、計画も数字で集約されなければならない。
立派なコンセプトも行動も業績に結び付かなければならないよね。

では、会社の数字のまとめ方に進もう。
財務諸表は、損益計算書(PL)、貸借対照表(BS)、キャッシュフロー計算書(CF)の3つで成り立っているよね。
中期計画でどこまで作るかだが、損益計算書がないと始まらない。
出来ればキャッシュフロー計算書を、貸借対照表ができれば最高、そんな感じかな。

今回は、損益計算書とキャッシュフロー計算書の主な内容を説明しておこう。

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 見積損益計算書
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売上高
売上原価
 原材料仕入(メーカー)
 労務費(メーカー)
 製造経費(メーカー) 
 商品仕入
 外注費
売上げ総利益
販売費一般管理費
 社員人件費
 役員報酬
 研究開発費
 宣伝広告費
 販売手数料
 出張旅費
 水道光熱費
 家賃
 租税公課
 リース料
 事務用品費
 その他
営業利益
営業外利益
営業外費用
経常利益
特別損益
法人税等
配当
当期純利益

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 見積キャッシュフロー計算書
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期初残高
営業キャッシュフロー
 +当期純利益
 +減価償却費
 -売掛金&在庫の増加
 +買掛金の増加
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー
 +増資
 +社債発行
 +借入金増加
 -減資
 -社債償還
 -借入金返済
期末残高

ここまでできれば、中小企業のレベルでは十分だろう。  

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 中期計画のサマリーをつくろう
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このように検討してくると膨大な資料になってくる。
そのままでは、社員は十分理解ができない。

そこで、要点を一枚のシート(A4またはA3)にまとめたサマリーをつくっておこう。
シンプルにしないと理解できないし、覚えることもできないし、行動に移すこともできないよね。

サマリーを作ろうとすると
 1.本当に大事なことは何か?
 2.一貫性はあるか?
 3.ストーリー性はあってワクワクするか?
 4.5W2Hが押さえられているか?
 5.本気で取り組めるかものか?
が明確になってくるんだ。

サマリーを作ることは、最後に魂を入れ込む作業なんだ。
これまでの作業に疲れているかもしれないが、このステップが重要なんだ。

詰めを怠るな!!!

<宿題>
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 君の中期計画の要点を3分で話してみよう!!
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