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記憶力を向上させるには 2

前回の記事では、記憶を定着させるには反復練習が効果的、忘れる前にやること、と書きました。

今日はその続きです。

何か覚えておきたいことがある時は海馬に、これは大事だから長期記憶として保存するように、と思わせることが重要です。

反復練習することで、脳細胞の中の経路に信号が流れやすくなる、何度も海馬に刺激が伝わることで海馬は重要だと言う認識を強めます。

さらに、思い出そうとすることで、海馬にこれは思い出す必要があることだと認識させます。

思い出す必要がないことは、短期記憶として雑多な箱の中に投げ込まれてしまいすが、積極的に思い出す作業を行うことで重要度を高めるのです。

これは円周率とか、歴史の年号とかの意味のない数字や公式など覚える時に有効だと思います。

忘れてしまいそうだけど忘れたくないことなどは、定期的に思い出す。
これが記憶の定着を効果的なのではないかと思います。

覚えておきたい事を忘れてしまいそうなら、なにを思い出すのかメモして、時々目を通すといいですね。

そして最後に、心の持ちようも覚えて置いてください。
記憶力が悪い、物覚えが悪くなったと思っていると、自己暗示を掛けてしまうことになりますので、いつも「自分の記憶力はいい」と思うようにしましょう。

次回は記憶を妨げる暗示について書きます。

記憶力を向上させるには

「記憶力がもっと良かったら」とは、誰でも一度は考えた事があるのではないでしょうか。

人間は、実はどんな事でも覚えている、覚えた事は長期記憶と短期記憶に分けられる、せっかく覚えても記憶の書き換えが行なわれる、という事をこの数日書いてきました。

今日は記憶を定着させる有効な方法について考えてみたいと思います。


世の中には「暗記法」や「記憶術」と呼ばれるものがあります。
これ自体はとても優れたものだと思います。

「思います」と書いたのは、私自身はやった事がないので評価できる立場にいないからです。

ここでは暗記法や記憶術を使わないで記憶の定着を向上させる方法について書きますが、記憶とは脳の神経細胞に信号の経路を作ることであり、思い出すとはこの経路を再現することだと以前書きました。

そして人間の脳細胞は同じ刺激を繰り返し与えると、信号が流れやすくなることが分かっています。

スポーツなどで練習すると上手くなるのと同じです。体の筋肉も脳が動かしていますので、同じ動作を何度も繰り返すと脳が体を動かしやすくなるのです。

スポーツで練習するとうまくなる理屈はまた別の機会に書きますね。


で、記憶も同じで、何度も繰り返し同じ刺激を与えるとやがて小さな刺激でも信号が流れるようになる、言い換えれば少しのきっかけで思い出せるようになる、という事がおこります。

何かを覚えたいと思うのなら、やはり繰り返し。反復練習が効果が高いという事ですね。

さらに効果を上げるには、読んだり書いたりも大切ですが「思い出そう」とすることが重要だと思います。

記憶の経路に、何かきっかけがあってたまたま思い出すのではなく、自ら積極的に信号を流そうとする事、そしてそれを忘れてしまう前に行うが大事です。

ここで矛盾を感じるかもしれませんね。
人間はすべての事を覚えているはずなのに、「忘れる前に」なんて変じゃないか、と。

ここで言う忘れる前に、というのは短期記憶としてしまいこまれる前に、という意味です。

長くなりましたので、今回はここで一旦やめて、次回、続きを書きます。

記憶の食い違いは何故おこるか

人の名前や日付、会話の内容がいつの間にか、無意識に改変されてしまっていることがよくあります。
このような「記憶の食い違い」や「改変」はなぜ起こってしまうのでしょうか?

脳の中に蓄えられている「記憶」というものは、磁気テープやハードディスクのようなものに入っていて、必要に応じて読み出す、というものではありません。

脳の中にはご存知のように脳細胞しかありません。
記憶というのはすべて、脳細胞間に伝わる刺激の経路でしかありません。
別の言い方をすると、脳細胞間の電気信号の伝わり方ということです。

つまり、「思い出す」というのは、以前と同じ経路を伝って刺激の流れ(電気の流れ)を再現している、ということなのです。

記憶は蓄えられているのではなく、その都度作り直しています。
ですのでこの時に経路が変わってしまったりすると、記憶違いがおこってしまったり、どうしても思い出せないということがおこったりするのです。

(ただし「経路」といってもそれは一本道ではなく、おそらく数千~数万、あるいは数十万の細胞にほとんど同時に枝分かれして伝わっていることでしょう。その時々のパターンの違いが記憶の種類となっていると思います。)

では何故、経路が変わってしまうのでしょうか?

一つは、脳細胞そのものの変化です。脳細胞が死んでしまったり、うまく働かなかったりして、仕方なく別の経路をたどる、ということがあるかもしれません。

もう一つは、自分の過去の行動や思考を正当化するために無意識に行ってしまうこともあると思われます。

自分の身を守るため、選択の結果を論理的な思考の結果と思わせるために、無意識が積極的に記憶の改変(細胞間の経路の変更)を行なうのではないでしょうか。
(ここでいう無意識とは、論理的な思考を伴わない思考のことです)

次回は記憶を定着させる効果的な方法を考えてみます。
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長期記憶と短期記憶

「長期記憶」「短期記憶」という言葉を聞いたことがあると思います。
「長期記憶」とはその字のとおり、長期間に渡って覚えている記憶で、自分の名前や住所、電話番号など数十年間覚えていることができる記憶です。

一方短期記憶は数秒~数時間程度で忘れてしまう記憶で、例えば次に来る電車の時刻は乗ってしまえば必要なくなるので忘れてしまいます。

長期記憶というのは脳の「海馬」という部分で、脳が1日を振り返って覚えていた方が良いか、忘れてしまってもかまわないかを判断して決めていると言われています。
そしてそれは寝ている間の、外部からの刺激が少ない状態の時に行なわれているそうです。

さて昨日の記事で、脳は覚えようとしなくても覚えているという話を書きましたが、昨日の例で見た映画は長期記憶になっていたのでしょうか。
以下、私の考えを書きます。

脳は自分が経験した事を、ほぼすべて記憶しています。

長期記憶というのは、いつでもすぐ思い出せる記憶で、それに対して短期記憶とは思い出すために特別なきっかけや刺激が必要な記憶、ということが言えると思います。

長期記憶はラベルの貼ってある引き出しにしまわれていて、必要が生じたときにすぐに探し出すことができます。

しかし、短期記憶は整理されていない大きなおもちゃ箱に放り込まれているだけの様な状態なので、普段はどこになにがあるのか分かりません。
思い出す必要に迫られると、箱の中から探し出してきて意識の表層に浮かんでくるのです。
探し出すのには、長期記憶と比べると大変な労力と時間がかかります。

私は、人間は生まれてから経験したほとんどすべてのことを覚えている。
そしてそれをいつでも思い出せるか思い出せないか、その違いが長期記憶と短期記憶の違いなのではないかと思います。
いつでもすぐに思い出せるのが長期記憶、すぐに思い出せないのが短期記憶、と言うわけです。

昨日の例で出した映画は、特別なきっかけがあって思い出したものなので、はるか昔の事を思い出したのだとしても短期記憶だという事になります。

海馬が長期記憶に分類する作業とは、それぞれの記憶を、思い出す刺激が非常に小さくてすむように、あるいはすぐに見つけ出せるように目印をつけておく作業、と言えるのではないかと思います。


次回は記憶の食い違いはなぜ起こるのか、について書きます。


脳はどんなことでも覚えてしまう

かなり更新期間が開いてしまいました。
これから何回かに分けて人間の「記憶」について書いていこうと思います。

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人間の脳は、覚えていようとしなくても、勝手にいろいろと覚えてしまうものです。

しかし、自分のことを「記憶力が悪い」思っている方もいるかもしれませんね。
こんな経験はありませんか?

例えば、以前見たことのある映画、DVDを借りてきて観たり、テレビで見たりした時に、詳しい内容まで覚えていないはずなのに、あるいは今まで思い出せないでいたのに、登場人物のセリフが次々と思い出すことができた、次にどんなシーンが映るのか頭に浮かんでくる。こんな経験です。

その映画を始めてみた時(もちろんドラマでもいいですよ)、丸暗記しようとしていたわけではないのに、かなりのことを実は覚えているのです。

つまり人間は、わざわざ覚えておこうとしなくても、かなりのことを覚えることができる、と言えます。

ただし、覚えたことをいつも思い出していると何もできなくなってしまうので、必要があるときだけ思い出すように記憶を制御しているのです。

先に挙げた映画のように、“思い出すきっかけ”があったときや、「以前頼んでおいた仕事どうなってる?」なんて聞かれて思い出す必要ができたとき、思い出せるようになっているのです。

勉強で暗記が出来ないと思っている方、もしかしたら脳はちゃんと覚えているのに「暗記が苦手」「思い出せない」と自己暗示をかけているかもしれませんよ。

次回は長期記憶と短期記憶について書きます。

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