俺のボスに教えられた言葉
『他人におごってもらってる、またはそれを望んでる限りは、いつまでたっても自分が他人におごる側の立場にはなれねえぞ』
だから俺は
社員旅行以外で男社員を旅に連れて行く時は
エアー、ホテルは自腹にさせてる
更に
最近はなるべく一緒に呑んだりしない
なぜなら
俺が何でもかんでも出してたら、なんも勉強しないし大成しないから
ようは
甘えん坊が育つだけ
男がそれじゃ困る
正直、ボスのその教えに関しては理解できずに無視していたが
１０年以上たったある時、ようやくわかった
今更思う
尊敬する人の話は意味がわからなくても守るのが大事
思えば最近まで
焼肉が食えないなら食わせたり
スーツがないなら買い与えたり
家がないなら借り与えたりしてたけど
そんな人間の半分以上は既に消えたし
やっぱ強くは育たない
だから
ある時から、もう止めた
接待をなるべく受けるなと俺が教えるのもそのため
自分自身に実力をつけるのを怠り
誰かに何かをさせるクセが体に染み付くから
そして
立場を利用して相手に便宜を図らせるのはカッコイイとは思わない
なんなら営業もトラブルもも同じ
自分を売る場面で家や親の名前をイチイチ出してたら
一生自立できない
今は
土産も
たまのディナーも
娘っ子社員にはするが
『野郎社員』にはしないようにしてる
俺の知る限り
世の中で名乗りをあげる男は
共通して
倹約家ではあるが
ケチじゃない
倹約家ってのは
『生きる事には金と時間をジャブジャブ使い、無駄な事にはびた一文使わない人間の事』
ケチってのは
『自分の為にだけにしか金や時間を使えない人間の事』
だから
金とか時間がないうちから
誰かのために少しでも尽くす事
それが
早く一人前になり
部下に仕事を任せたり
面倒見たり
助けたり
尽くせる側の立場の人間になるための
唯一の
条件だから
