金沢21世紀美術館 展示物いろいろ | れぽれろのブログ

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8月15日に金沢21世紀美術館に行ってきましたの巻、後編です。

この美術館には「恒久展示作品」と呼ばれる展示物が設置されています。
せっかくなので、その一部の写真を撮ってきました。

その前に、まずは美術館の外観。

金沢21世紀美術館

建物は上から見ると円形で、入口は東西南北に全部で4つあるようです。
こちらは西口。
自分は香林坊の方から歩いてきたので、
まず到着するとこんな感じで美術館の建物が見えてきました。


以下、いくつかの展示物です。


・雲を測る男/ヤン・ファーブル

雲を測る男

美術館の屋上、建物の中心におられるのがこの方。
雲のサイズを測っているとのことです。何だか詩的ですね。
撮影時は雲のない青空、
測るものがないにもかかわらず、一生懸命測っておられました(笑)。

ヤン・ファーブルは大阪の国立国際美術館にも作品が所蔵されています。
そして思い出したのが、国際美術館2007年の「現代美術の皮膚」という特集展示。
この展示でもファーブルの作品がたくさん展示されていました。
今回の21世紀美術館の特集が「内臓感覚」。
皮膚と内臓・・・、身体感覚に訴える展示ということで、何やら共通点を感じます。


・スイミング・プール/レアンドロ・エルリッヒ

スイミング・プール1

スイミング・プールという名の作品・・・なのですが、
フランソワ・オゾン監督の映画ではなく(←関係ないことを書くやつ)
美術館の内部に設置されているプールです。
よく見ると、水の中に人がいる・・・。

スイミング・プール2

実は水が張っているのはプールの「水面」の部分だけで、
中は空洞になっています。
で、内部から「水面」を撮影したのがこちらの写真。
上から見下ろし、下から見上げ、波打つ水の向こうでゆらゆら揺れる人間たちを
鑑賞するのが楽しいです。

この日は入場者が多かったので、プール内部には行列ができていました。
このプールの中で、いつものごとく(?)「写真を撮ってください」と
声をかけられました。
で、手渡されたのがデジタル一眼、初操作です。
ちゃんと撮影できてたかな・・・?


・ブルー・プラネット・スカイ/ジェームズ・タレル

ブルー・プラネット・スカイ

この写真だけだと何だか分かりにくいですが、ある部屋の天井に
正方形の大きな穴が開いており、そこからお空が見えると言いう作品。
四角く切り取られた青空。
絵画のようにお空を鑑賞できます。
この日は雲はなかったですが、雲が流れていると面白そうです。
雨が降ったらどうなるんだろう・・・?


・アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3/フローリアン・クラール

アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3

美術館の外にも作品がいくつか展示されていました。
金管楽器のベルようなものが、美術館の外のあちこちの地面から生えています。
植物楽器・・・?
何だか面白いデザインが気に入りました。
この作品、ベルとベルが地下でつながっているようで、
耳を澄ませば別のベルからの音が聞こえてくるようになっています。
「聞こえるかー」と他の方の声が聞こえてきます。
「聞こえるよー」と思わず応答(笑)。

銀色ベンチ

フローリアン・クラールの作品と同じような光沢のベンチがありました。
銀色の椅子から、爪楊枝のような足が3本生えています。
銀色で光沢のある金属ですが、なぜか柔らかい印象を感じます。
楽しいデザインですねー。
どうでもいいですが、自分の影が思いっきり写っています(笑)。


・カラー・アクティヴィティ・ハウス/オラファー・エリアソン

カラー・アクティヴィティ・ハウス

シアン、マゼンダ、イエロー、光の3原色の壁が渦巻状に設置されています。
中に入ると、位置により世界が七色に移り変わります。
綺麗で楽しいイロトリドリノセカイ。


・ラッピング/フェルナンド・ロメロ

ラッピング

これまた銀色の作品。
パイプとメッシュの組み合わせ、まあるい印象の展示物が多い中、
これは何だかカクカクしています。
解説によると、「子どもが内部を登り通り抜けることが出来るように
デザインされている」とのことですが、160cmの大人でも苦もなく中に入れました。

ラッピング内部から

銀色メッシュから七色渦巻の方向を覗くの図。


ここに挙げた恒久展示作品は、「スイミング・プール」の内部を除けば、
すべて無料で鑑賞できます。
美術館の特集展示にご興味がなくても、旅行などで香林坊・兼六園方面に
立ち寄られた際には、フラっとこの美術館に立ち寄り、
無料の展示作品に触れてみても面白いかもしれません。