ここ最近ニューヨークとはあまり関係ないブログばかりでしたが、久々に週末にニューヨーカーっぽいことして過ごしたので、主に写真で簡単投稿してみます。今年はセントパトリックデー(Patrick's Day)が月曜にあたりました。毎年この日がくると春も近づいてきたなと実感します。最近、仕事で忙しかったし、今月末に失効する有給休暇が数日残ってるので、月曜は会社休みました。そんなわけでこの週末は3連休になりました。
まず、日曜、ニューヨーク・シティーハーフマラソンに参加するというゲイ友Wさんを応援するために小雨の降る中セントラルパークへ。この日は、このブログにも何回か登場したことのあるメリーランド在住のSCさんKMさんカップルが久々にマンハッタンを訪問しており、私と旦那Dに合流し共通の友人であるWさんの応援に行きました。WさんのパートナーTさんは体調がすぐれないとかで来ませんでした。日曜は今にも雨が降りそうなすっきりしない天気でしたが、幸いそれほど寒くはなくて沿道で応援する方もそれほど大変ではありませんでした。我々はゴール地点であるセントラルパークに昼前に着いて、待つことおよそ1時間、ついにWさんの勇士を目に焼き付けました。
ランナーに上半身裸の男たちが多く目の保養
Wさんはこのブログ初登場だと思いますが、私と同年代、40歳になった時にフルマラソンを目指してトレーニングして、今回が2回目のハーフマラソン。初めての時は途中棄権してしまいました。今回も完走できるか不安だったそうですが、大体予想した時間にWは我々の前を通り過ぎて行きました。我々4人には気がつかないであっという間に走りすぎてしまいましたが、もうここまで来たら完走は確実でしたので、応援に来た甲斐がありました。SCさんとKMさんは、Wがゴールしたら預かっていた着替えや防寒着を渡すサポート役を買って出ていたので、私とDも一緒にWが過ぎ去った後すぐに公園内を横切りゴール地点のコロンバスサークルに先回りしました。なお、まだ寒いのに走者の中には上半身裸の男たちが結構多くて、目の保養になりWを待つ時間もそれほど苦にはなりませんでした。
ゴール地点のコロンバスサークル付近
完走者に配られる防寒のマント
無事コロンバスサークルの近くでWと合流できて、その後、そこから徒歩圏内にあるWと彼のパートナーTが住むアパートにお邪魔させてもらいました。そこで、Tさんが数日前に動脈閉塞で緊急手術を受けた話を聞きました。いつも仲がいいWとTカップルなので、どうしてTは応援に来ないんだろうと思っていたのですが、まさかこんなことがあったなんて。今までの健康診断や血液検査ではなんの問題もなかったのにいつの間にか血栓が溜まっていたそうです。先月から左手の痺れが続いていたものの放置。それで、大病をしたことのあるWがTさんを説き伏せて病院に連れて行き、動脈閉塞が発覚したそうです。WはTさんの命の恩人ともいえましょう。
この日は一度解散し、夕方に再び同じメンバーでチェルシーで集合しディナーをしました。場所はQANOONというパレスチナ料理店。折角停戦協定が結ばれたのも束の間、最近またイスラエルによる空爆が始まったパレスチナ。ここはそのパレスチナ出身の男性がやっているお店。パレスチナに住む彼のお母さんが作る家庭料理をモチーフにしたメニュー。彼のストーリーはこちらで。
私は中東料理は好きですが、ここは格別に美味しかったです。6人で、前菜を色々シェアして、特にカリフラワーのフリッターがヨーグルトソースとマッチし、おかわりしたいくらいでした。私がメインにオーダーしたのはメニューに載ってないこの日のスペシャル、茄子のグリルをトマトソースで煮た料理。トロトロの茄子が文字通り口の中で溶ける感触でした。以下、オーダーした料理を写真でご紹介。
お決まりのフムスは量が多くで大満足
カリフラワーのフリッター。ソースも絶品
茄子が口の中でとろけました、、。
どのデザートも美味しそうだった
アットホームな雰囲気。このメンバーは皆大切な友人
雰囲気もエキゾチックでリピート間違いなし
料理のクオリティはもちろんのこと、店のインテリアも暖かな雰囲気で、窓が広くとってあり、通りを行き交う人々の光景がまたマンハッタンっぽかったです。そんなことにいちいち感動しながら美味しい料理と楽しい会話であっという間に時間は過ぎました。色々政治が不安定な日々が続くアメリカですが、気の知れた仲間がいて心が落ち着きます。仲のいいゲイ友は家族同等かそれ以上の存在。ニューヨークでこうした人々と出会えたことはかけがえのない幸せです。この日はSMさんから、勤務している公衆衛生関連の政府機関がイロンマスク率いる政府効率化プログラムの対象になった話や、彼自身の職も危うい、というような話も共有してくれましたが、みんなSMさんのために親身になっていました。
なお我々は6人という比較的大所帯でしたが、レストラン内には他に1組のゲイグループ、年配の女性のグループ、他の客達は皆カップルか女子友二人連れという感じでした。値段的には中〜高価格帯なので、大声で騒ぐようなこの辺の大学生や若いオカマ軍団がいないので、ゆっくりと落ち着くのにもいいレストランと思いました。久々に使い勝手のいいレストランに遭遇して、店を見つけてくれたWさんに感謝。皆さんも、チェルシーに行かれる機会があればぜひ。
そして、17日の月曜は、セントパトリックデー(Patrick's Day)、アイルランドにキリスト教を広めた守護聖人の命日。 国民の休日にはなっていませんが、アイルランド系移民の多い米国では最も活気のあるお祝いの日で、マンハッタンでも毎年パレードが開催されます。DEIなどダイバーシティイニシアチブの廃止や縮小で、どう影響を受けるのか興味がありましたが、特に目立った変化は見受けられませんでした。アイリッシュの人々は白人なので、トランプやイロンマスクからみたら目の敵にする必要はないのかもしれません。今年は、転職してからずっと色々お世話になってるアイリッシュ系の同僚が、自分が所属してる鼓笛隊で行進するから見にきてと誘われていたのでマンハッタンのパレード会場に行って来ました。グランドセントラル駅に着いたら、駅構内を行進する鼓笛隊を見かけて、一瞬同僚の属する団体かと思ったら、全く別の団体。後で知ったのですが、こういうマーチングバンドがニューヨーク近郊でも何十もあるそうです。いかにアイリッシュコミュニティーの規模が大きいかを物語っています。
グランドセントラル駅構内で行進
こんなに近くで見られてラッキーでした
スカートが可愛いですね
この日招待してくれた同僚には、当初一緒にパレードに出ようと言われてたんですが、白人の中に自分だけアジア人という光景を勝手に想像して場違いな気もしたので怯んでしまって、パレード参加は遠慮しました。ただ実際には他の人種もアイリッシュ以外の白人もパレードに参加していて、余計な心配だったのですが。彼のコネクションでパレードのゴール地点に近いパレスホテル前の関係者席に入れてもらえたので、セントパトリックデーの雰囲気は十分に楽しむことができました。それにしても、ここニューヨークでのアイリッシュ系コミュニティーの裾野の広さを実感することができて、いい経験になりました。
同僚が所属するマーチングバンド
同僚のおかげで椅子付きの観覧席でみた
この日はマンハッタンが緑に染まります
アイリッシュパブに向かう学生たち
なお、この日はアイルランド系の人々はもちろんそうでない人も、アイルランドの国花シロツメクサの緑色の服やアクセサリーを身に着けてセントパトリックデーを祝うことが多いです。セントパトリックデーの数日前くらいからちらほら緑の服を着た陽気な人たちを見かけるようになると、ニューヨークにも春が近いのだなと自分もウキウキする、そんな日がセントパトリックデーです。
ということで、この週末は、ハーフマラソンに参加したゲイ友の沿道応援に始まり、チェルシーの新しいレストランの発見、そしてセントパトリックデーのパレード見物と、久々にニューヨーカーっぽいことをして過ごしました。また一方で、健康そのものだった同年代のゲイ友が緊急で手術をした話や、また別のゲイ友がトランプの推し進める政府機関職員削減の影響を受けそうな話などを聞き、人生について考えるきっかけになった週末でした。