わたしには何もない!!!気づいてしまった、、、。
今、そんなコンプレックスがわたしを苦しめているのだ!
父親の影響で90年代のホラー映画をきっかけに、映画の魅力を知った。
映画はほぼ毎日観る。何かしら観る。意地になっているところもあるかもしれないが、ときにはラジオの「ながら聴き」のように映画を「ながし観」(それって観てないし映画に失礼)もする。
家にいたら映画がついてる状態が好ましい。
映画の世界の中にいたい!!!浸かっていたい!!とかいかにもカルチャー好き発言をするくせにわたしは何も知らない。映画のことを何も知らないのである。。。
周りの人たちが同じように歳を重ねてきて、みんなそれぞれの頭角を表してきた、、。
友人Aは料理の才能があるし、栄養士の資格までとった。立派な誇れる趣味である。わたしの顔を見て足りなさそうな栄養素を教えてくれたりもする。
漫画に詳しい友人Bはほとんどの漫画を通ってきている。わたしが「〇〇って知ってる?」と聞くと「アレね!アレはおもしろかったよ」と必ず読んでいる。純粋にすげえ、いつ読んでんの?と思う。
わたしの大好きな芸人永野さんは、YouTubeで好きなことをとことん掘り下げて語ってたら配信王にまで上り詰めた。。
幼少期に「Xファイル」や「ロボコップ」を親が寝室で観ていて、「EMILYもおいでーみんなで観よう」と子供相手にしては内容がいささかヘビーな気もするが、わたしの映画へのファーストコンタクトはそんなところだった。(ポルターガイストもやたら観せられた)
モルダー捜査官とスカリー捜査官は結局付き合ってんの?という疑問が残るXファイルは最後までは観なかったものの、
「My friends call me Murphy.but you call me Robocop」というロボコップの決め台詞はずっと頭に残ってる。(母親がこれいうと少し喜ぶ)
中でも、ホラー映画を好きになったきっかけは父が借りてきた「エルム街の悪夢」。フレディ・クルーガーのスケベオヤジが変なジョークをかましつつもティーンエイジャーをあの鋭い鉤爪で追い詰めるその様に虜になった。
13日の金曜日も、ティーンエイジャーがエロいことしようもんならクリスタルレイクからジェイソン・ボーヒーズが現れ青春を真っ二つにしてしまう。よくあるホラー映画の性描写と恐怖シーンのコンボにゾッコンになってしまった。(そんな簡単なものではないと思うが)
学生時代にはちょっと苦い思い出があったので、帰宅後はいつもレンタルビデオショップに行き片っ端からホラー映画を観漁った。
楽しそうに青春を謳歌している若者がグロキモクリーチャーに成敗されていくのが好きだったのかもしれない。
(成敗と捉えてる時点でお察し)
「この登場人物たちに比べたらわたしの悩みなんて大したことないじゃん!」
と自分のつまらない私生活のバランスをとっていた。
そこからホラー映画は何百本と観てきたがわたしに映画の知識はない。
俳優名も監督名も覚えない。メイキングも観ない。
それなのに映画をたくさん消費する。
わたしは悪いユーザーなのだろうか、、、。
映画の感想を書こうもんならうっすい〜アホが書いた感丸出しな感想文になってしまう。
「ハマらなかった〜」「もっと斜め上の展開欲しかった〜」などと、とても幼少期から映画の英才教育を受けたようには思えない…思いたくもない。
かつては、「わたしには独自の視点がある!」などと豪語していた時期もあった。
しかし、認めよう、わたしは薄っぺらいのである。確かにたくさんの映画を観てきた自負はある。しかし、それはただ単に「観た」だけなのである。
豆知識も知らなければ撮影時の面白裏エピソードも知らない。(知ってたとしたらXで流れてきたとか)
こんなにも映画が好きなのに、映画の歴史や知識を得ようとする気がないことに自分でも残念に思うことがある。
観てきた本数×1つでもいいから面白裏話でもできたら相当強いキャラクターになれたんじゃないかと思う。
わたしはただホラー映画をたくさん観たおばさん、お婆さんになって死んでいくのかと思うと悲しい。
活かしたかったなあ。。
けれどもう遅い。
わたしにその気力がないのだから。
「ホラー映画雑学王」と名乗る人が目の前にいたら「すごいですね」しか言えないし、その人の雑学を聞きたいとも思う。
YouTuberはすごい。
映画を観たあとのあのモヤモヤや、感動を言語化し映像化する。人に伝えていく伝承者…。
わたしは何をしてきたんだろうか。
「観た」だけなんだよなあ…。
マニアでもオタクでもなんでもない。
「たくさん観た人」なんだ。
残念だよなぁ。
嘆くだけでまた今日もホラー映画を観る。
性懲りも無く。
え、なにこれ?