先日大変お世話になっている監督と俳優達で映画鑑賞会を開催しました。
今はなかなか手に触れる機会も少ないレーザーディスクでの鑑賞。
非常にロマンを感じます。
記念すべき第1回目上映作品は
「ラストソング」
脚本 野沢尚さん
監督 杉田成道さん
さて、ここからは私の独断と偏見に満ちた感想を述べさせていただきたいと思います。
(メインキャスト3名に焦点を当てています。)
この作品は少し残酷で、だけど美しくて儚い青春物語だと感じました。
主人公、修吉(本木雅弘さん)のバンドで成功するという夢に突き進む荒々しさ、破天荒な様は人間の動物的な欲求のみを体現したような清々しさがありました。
人は自分のなりたい姿、社会が求める姿
夢と現実の狭間で揺れうごき、そして自分の行動にストッパーがかかることが多々あると思います。
後にバンドメンバーとなる一矢(吉岡秀隆)は今の生活を受け入れながらもどこか爆発しそうで、
導いてくれる誰かを待っていながらも、確固たる自信を持っている。
倫子(安田成美)は自身の仕事がありながらも修吉の夢と共に歩むことを選ぶ。
誰かと一緒に歩めば怖くない。
一人でいるよりもよっぽど楽しい。
だが、その先に己の求める世界はあるのか?
修吉は他人を巻き込んでさえ、自分の見たい景色を求め続ける。
その結果周りにも影響を与え起爆剤のような存在となった。
捨てるものなどない。
はなからそんなものは持っていなかったと言わんばかりのド直球な姿は魅力的だった。
醜態を晒してでも夢に向かって突き進む。
そして最後には現実を受け止める。
でも諦めることは絶対にしない。
この映画はただただ綺麗なものを描こうとしていない。
嫉妬渦巻いたとしても、人を蹴落としたり醜い行動を明確に描いていないこの物語は非常にドラマティック且つ、生々しい物語だと思った。
だが、実際私は自由だと謳いながら自分の欲求に素直生きていくことはまだまだ先になりそうだ。
刺激と気づきを与えてくれたこの映画に出会えてよかった。
監督、ありがとうございます。
以上。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。