宴会が終わると、何かして遊ぼうということになり、酔いつぶれていまだ夢の中のマサシと、こちらも先ほど落ちたユイを残して、ナオキ持参のバドミントンをする。3対3の対決、私はカオルとアサミとのチーム。足を引っ張らないよう念を押され、まずは練習。3人でパスを回すのだが、アサミでよく止まる。どうしたのか聞いてみると、靴のヒールが高くて、柔らかい芝生に足をとられ、素早く動けないらしい。だったら靴を脱ぎなさいと、それ以上ないほどの、まるで私のためかと思えるほどの正論を唱えると、カオルはパンプスをぽい、ぽいと無造作に脱ぎ捨てた。転がるパンプス。裸足になるカオル。完全に酔っている。いつもはもっと大人な感じなのに。
カオルのその行動を見ると、そうか、と納得したふうに、アサミもブーティーを脱いで、丁寧にブルーシートのそばに置くと、また戻ってきた。酔っている。いつもは裸足で外など歩かないのに。かくして、ここでまた私は興奮するはめになった。ストッキング裸足のアサミ、裸足のカオル。彼女たちとバドミントン。アサミのストッキングには芝が足首までついていた。足裏も、土で茶色くよごれている。久しぶりに現実に出会えた。やれうれしや、神様ありがとう。意味のわからないことで神に礼を言うと、いよいよ対決。相手はナオキにフウカ、ショウコ。ナオキとフウカはすっかり意気投合し、一見カップルにみえる。小さくてかわいいフウカ、キャンパス内では人気があるそうだ。私もあまり話したことはない。話そうとすると、ついドキドキしてそっけなくなってしまう。ついにナオキにとられたか、悔しいです。
ショウコは裸足の2人を見て、それなら私もと、サンダルを脱ぎ、側に投げ捨てた。こちらも酔ってらっしゃるようで、変に気合を入れている。ナオキ、フウカとの温度差の激しいこと。そしてフウカにも、靴を脱ぎなさいと指示したが、あっさり断られた。けちょんとなるショウコ。酒の力は強大だ。
試合をひたすら楽しんでいると、傍らからおうい、と呼ぶ声が。みんなが向くと、寝ぼけ眼のユイが、乱れたかっこで、靴もはかず、トレンカ裸足でたっていた。酒乱なのだろうか、普段の清楚な感じは微塵もない。なんて言っているのかわからず、とにかく試合再開。するといつの間にか、ユイはシートに戻り、マサシとくっついて眠っていた。土で汚れた足裏が、ばっちりこちらを向いていた。
つづく