またグラウンドを歩いていく。紺ソックスは真っ白、白ソックスは黄土色になっていた。これじゃあ洗濯してもだめじゃあないか?慌てて僕も後についていく。サッカーはまだ続いていたが、ゲームに夢中で気付かない。とうとう靴箱まで靴下のまま歩き、フミはその場で砂靴下を脱ぎ、自分の靴箱に入れた。裸足も砂まみれだあ。そう言っている。サトミはどうするかためらっていたが、友達からと、フミからの誘いで、砂紺ソックスを脱いで、手に持って、靴箱から出した上履きをもう片方の手に持ち、既に裸足になり、上履きも履いていないフミに続いて、裸足で廊下を歩いていった。急いで僕も教室に行く。

 教室ではフミの机、つまり僕の右隣の机で、彼女たちははしゃいでいた。笑い声が教室中に満ちている。教室にいた女子も、みんなで大爆笑。床におかれた砂まみれのサトミの紺ソックスは、足裏とサイド、指の部分は真っ白、表やくるぶしから上のところにも砂がついていた。僕の鼓動は早まるばかり。そうしているうちに、昼休みの終わりのチャイムが鳴り響き、掃除の時間に。サトミは教室の雑巾で足を拭き、素足で上履きを履いて、フミは砂もついて、校内のごみもついた裸足のままで、教室をでていった。今日もやってくれたな。一番、興奮したかもしれない。もうこんな光景は二度とみられないだろう。


 しかしその次の日からも、夢のような昼休みが続いていた。
 次の日の昼休み、少ない期待を込めて、昨日と同じ場所で待機していた僕のところに、再びフミ達がやってきた。フミは今日も白ソックス。メンバーは昨日と変わらず、靴下をすなまみれにされたサトミも懲りずにやってきた。あ、名前はやはりサトミだった。今日は他の子の靴下姿を見たいなあと思っていたが、その期待、彼女たちは裏切らなかった。昨日と同じように、鬼ごっこに興じるフミ達。奥ではサッカーが、今日は他のクラスとの対戦形式で行われている。空はくもひとつない、快晴だ。気温も過ごしやすいが、少し高め。靴下の色も昨日と変わらない彼女たち。しばらく遊んでいると、やはり休憩のため、こちらに座った。だがサトミは、今日は座ろうとしない。やはり昨日で懲りたのか。フミがいくら誘っても、立ったままだ。


 すると、フミの横に座っていた女子、名前は…、マナカ。たぶんそう。その子が、投げ出されていたフミの足から、片方のローファーを脱がせた!さすがに、両足は難しかったか。あ、まーちゃん、やるう!とサトミが褒める。片方白靴下になったフミは、グラウンドに走り行くマナカを追いかけた。また靴下、汚れるな。

つづく