夏を過ぎ、だんだん過ごしやすくなってきた9月末、僕は珍しくも外で遊んでいた。昼休み。グラウンドでサッカーをしていたのだ。スポーツ音痴、というわけでもないが、得意でもない。今日は気分が乗ったので、友達に誘われるままやってきた。

 休み時間は50分。給食を食べてすぐの運動なので、きつくなって来ていたころ、グラウンドに面した靴箱から女子が数人やってきた。今は冬服への移行期間で、大体の生徒は、男子は白いシャツにネクタイ、ズボン。女子は白いシャツにネクタイ、紺色のチェック柄のついたスカートに白や紺のソックス。たまにブレザー。まだ暑いだろう・・・。


 眼鏡をかけているが、遠く離れているため顔は見えない。出てきたのは全員で7人。5人は紺ソックス、2人は白ソックス。スカートは短め。過ごしやすい気候の為、グラウンドでは結構遊んでいる人が多かった。2面あるサッカーコートは満員だ。ちょっと水飲んでくる。そう断ってコートを抜ける。水飲み場は体育館前。ちょうど彼女たちもやってきた。きゃーきゃー言いながら走り回っている。その中に・・・、フミもいた。こちらには気づいていないようだちなみに、2人の白ソックス女子のうちの一人。


 なにか面白いことしないかな~、と思いながら、しばらく体育館のしたで成り行きを見守る。


 どうやら鬼ごっこをしているようで、がむしゃらにみんな走り回っている。足元は外なのでもちろん靴を履いている。普通のローファー。カツカツという音が響く。昼休みが半分過ぎた頃、疲れたのか、彼女たちは一旦休憩に入った。水を飲んで、床に座る。僕の学校の体育館は、校舎とは独立していて、校舎の2階、1階から渡り廊下が伸びている。体育をするのは建物の2階部分で、グラウンドに直接つながる1階部分は、土足禁止だが、コンクリートの打ちっぱなしで、余り使われることはない。その周りには、部室や更衣室がある。7人の女子たちはそのコンクリートの部分に座り、談笑し始めた。いわゆる、恋バナ。なぜここで?と思ったが、期待を込めて成り行きを見守る。


 少しして、フミとは違う、紺ソックスを履いた子が、足をもぞもぞしはじめた。僕と同じクラスだがほとんど話したことはない、確かサトミだったっけ。サトコだったっけ。ごめんなさい。そのまま凝視していると、ローファーを脱ぎ出した!走り回って蒸れたのか、痛くなったのか…。今、靴下のかかとの部分は完全に靴から離れて地面に着いている。そして次の瞬間、期待していたいやそれ以上の出来事が次々起きた。

つづく