就職を間近に控えた新卒の友人がパリに遊びにやってきた。
世界史を学んだという彼は初めてのフランス旅行に旺盛な好奇心を燃やしている。時差ボケをものともせず、早速観光旅行に繰り出した。久しぶりの晴天なので郊外を車でドライブし、パリ近郊の城を訪れることにした。小一時間走ってヴォー・ル・ヴィコント城を訪れると3月中旬まで臨時休館だという。城門の外から記念写真をとっておしまい。外観も素晴らしいがルイ14世の宰相マザランに仕えたフーケの城は歴史的に見てとても興味深い場所だ。太陽王のルイ14世の不興をかって冤罪をきせられ没収された後、彼は牢獄で死を迎える。文化度の高い家臣はトップの性格が悪いと不運となる話だ。どこか豊臣秀吉と千利休の話に似ている。その後ルイ14世はこの城を作ったブレインをそっくり引き抜き、フランス史の絶頂期を誇るヴェルサイユ宮殿を作らせた。ヴォー・ル・ヴィコントは世界遺産ではないが、ぜひ訪れて欲しい城だ。 仕方ないので、そこから40キロ先のフォンテンブローの城に足を延ばした。フランソワ1世のフランスルネッサンス開花期の味わいのあるお城だ。日本語の説明が聞けるデジタルオーディオ案内もあるのでゆっくり歴史を勉強できる。ナポレオン1世もここを居城にしたので何代かの王の内装の趣味が見られておもしろい。
陽光の射す宏大な庭園に出ると日曜日を過ごす人々が散歩を楽しんでいた。冬枯れの樹立の上部が萌葱色に変わり春の到来を予感させる。結婚式のカップルが記念写真にポーズをとり新妻の美しいドレスが目に眩しかった。
今日テロを警戒する兵隊のほかに壁には王の紋章であるサラマンダー(火を吹くトカゲ)が城を守っている。
















