こう見ると漫画家は芸術家だな。作画とシナリオを一人でやってる漫画家は尚更総合芸術家だ。空知秀秋氏も。ありゃ天才だね。ストーリーと絵においても。コメディを皆さん取り上げるけどシリアス回に空知秀秋氏の才能は発揮されてると思うね。ネットを見るとね、シリアス回は飛ばすだなんて不届き者がいましたけど、お前はもう物語を見るな。空知秀秋氏のシリアス回の良さを理解できない人間は映画、アニメ、漫画をどう見てるわけ。感受性皆無というかセンスがないというか、『良いものを良いものと理解できない人間達』ってのは一定数いるね。いや一定数どころじゃないなぁ。もしかしたら過半数が『良いものを良いものと理解できない人間達』なのかもしれない。その作品の表層を掬い取って、その作品が放つ強大なセンスの表面だけを感じて「これは面白い!」なんて言ってる連中が殆どなのかもしれない。ジブリの映画でラストのシーンが流れてる時に「この作品は後数秒で終わるかもしれないけど、この作品の中の世界は俺が見ていなくても、ずっと動き続けるんだろうな。この世界はずっと回っていくんだろうな」とか皆、思わんの?自分は良作に巡り会うと、そこに第二の世界を感じ取ってしまうね。俺の生きてるリアルと、作品の中の世界。虚構かもしれないけど、あまりにも美しくて第二の世界を感じずにはいられなくなる。それが俺の感受性だ。だからジブリのラストシーンでは自分がその作品の世界から現実に帰ってくるような感覚になる。その世界からのお別れ。美しい世界から自分の世界へ帰ってくる感覚。さよならってな感じで。お前ら達者でなってな感じで。悲しいんだよなぁその時。小さい頃に6年過ごした土地を引っ越す時の友人との別れに似てる。幼い子供にとっては学校の友人が世界の殆どみたいな所あるからな。世界とのお別れみたいな。そんな感覚になるね。そんな第二の世界を作り出せる漫画家達は天才で素晴らしい。