すごく読みやすく整えられた小説。現代小説って感じの現代小説。話の流れも万人が好きそうな流れ。正直言ってしまえば、初めは少し物足りなさを感じていた。

 

 

 

読みにくさも全くないし、ビビるくらいサラサラ読めちゃうの。プロが書いたんだなって感じの。でも、途中からなんかやっぱ熱い魂みたいな部分がバシバシ飛んでくるようになったのよ。それを見逃しちゃいけないと思って。

 

登場人物の台詞の中に忍ばせてあるんだけど、そこにはどれも人としての本質的な部分が物語を利用しながら発信されている。それは筆者の哲学的な部分でもあるんだろうけど、そこに僕は重みを感じた。欲を言えば、もっと人としての汚い部分も見たかったな〜とは思うけれどこれは完全に僕の好み。

 

僕も結構似たようなことをライブ中に言ったりするんだけれど、

 

「人にはそれぞれ戦い方がある。いまがダメでもずっとダメなわけじゃない」

 

とかそういうグッとくる言葉があるのよね。うまく生きていけない人間がたくさん出てくるんだけれど、その一人一人が自分の人生をしっかり背負って、運命に逆らって生き抜こうと努力していくのね。その姿がやっぱり何よりも美しいの。

 

最後に、本の中にあった僕のお気に入りの言葉を。一歩踏み出せない人たちは是非。

 

「考えすぎたら、勇気は逃げていってしまう」