スイスでひきわり納豆を自作 その4 納豆完成、さあ召し上がれ(とはいかない!) | 生物学者ママの実験的スイス生活

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スイスドイツ語圏最大の都市で、仕事と子育てに奮闘中の研究者ワーママ。人生の3分の1以上をすでにスイスで過ごし、すっかり現地に同化中。
夫ともはやチビではない息子たちとの家族4人の日々の生活を、生物学者としての視点で(独断と偏見も交えつつ)考察します。

翌朝目を覚まして台所に行ったら•••

きっとすでに納豆臭がぷんぷんしているはずだ。

家の間取りによっては、寝室まで臭いがきているかもしれない。。。

 

概ね15時間前後オーブン内で発酵させ、十分豆が発酵している(うちでやっていると豆の色が少々濃くなる)ようならオーブンを止めて、室温に戻るまで数時間放置。

そのあとは冷蔵庫に移動して保存する。

 

オーブンから取り出した直後に、もちろん食べることは可能である。

しかし、なんというか、まだ味が馴染んでいないというか、まだ若いというか、少し寝かせた方がだんぜん美味しくなるのだ。

うちのおびちゃんがいうには、一週間以上冷蔵庫で寝かしたやつしか僕は食べないとな。

 

たしかに、それくらい寝かすとさらに熟成が進み、旨味が出るのは事実だ。

 

オーブンに入れている間に納豆菌は豆全体に行き渡る。

ここは雑菌が入る心配があるので、スピーディにやらないといけない。

だから納豆菌が勢いよく増殖する55度設定なのである。(納豆菌のみにさっさと増えてもらうのだ)

 

そこからしばらく時間をかけて寝かせてやると、豆全体に繁殖した納豆菌が、さらに豆のタンパク質を分解して旨味成分のアミノ酸を作り出す。

ここはもう焦る必要がないし、高い温度にずっとおいておくと別の菌が繁殖する恐れもあるので、低温で行うのだ。

寝かせるというのは、リーズナブルなステップである。

 

なので、オーブン直後にもちろん食べることはできるのだが(もちろん発酵チェックの味見も必要だが)、できれば冷蔵庫で寝かせてから味わって欲しい。

また、我が家では、冷蔵庫で三週間程度までは安全に保存できている。

それ以上保存するなら、一週間冷蔵庫に置いた後に冷凍庫に移し、食べる前日に冷蔵庫内で解凍して食べて欲しい。