この今のチューリッヒの現状に疎いスイス人も多いようで、そんなわざわざ高い授業料を払って塾に行かせる必要なんてない、という親も見かける。
特に、よその州の出身者は事情に疎いようだ。(そもそもほとんどの州では試験などなく、学校の成績が良ければ先生にギミに行くようすすめられ、進学したければそれに従う形をとる)
しかも、このように加熱した状況を嫌悪する傾向がある。
日本の都市部の中学入試の過熱ぶりなどと比べれば、全然まだまだ甘い、と私は思うのだが。(せいぜい半年塾に行く程度)
しかし家で親が見るというなら、本気で自分が対策する必要がある。
日本の中学入試の問題ほどではないが、こちらの試験も普通の学校に行っていて自然に解けるような代物ではない。
やはり専門の塾などにいって、解き方、文章の書き方など、指導してもらうのが一番効率よい。
自分の子供が本物のギフテッド・天才児だという100%(以上)の確信がない限り、子供を大学に行かせたいのなら、ギミ入試対策は怠ってはいけない。
私の意見では、天才児だったとしても塾くらい行かせて損はない、その後の教育は、ギミも大学もほとんど無料であるので、ここで一時的に数千フラン払ったとて長い目で見れば大した出費ではない。(塾の費用については以前の記事に書いた)
ただし、この国では別に大学に行かなくてもちゃんと手に職をつけて生きていけるので、大学に行くのが決して最善策というわけではない点は強調しておきたい。
ただ、試験には受からないレベルかもしれないが、勉強はしたい、となった場合に、日本のようにお金を払って高等教育を受けるというオプションはほとんどこの国には存在しない。
この点は、残酷な制度と言われればそうかもしれない。
スイス(ドイツ語圏全体)には公立の大学しかなく、それらに進学するにはギムナジウム卒業資格が必要だからだ。
要するに、税金で賄われている教育を受けるには、それに足る存在であることを自分で証明しなくてはならない(しかも競争的に)ということだ。
お金を払ってでも、となると、それはほとんど必然的に他所の国(イギリスやアメリカ)の大学に行くということになるし、それはつまり、高校からIBコースのある学校(ギミにもあるが、そうでないとしたら通常はインターナショナルスクール)に馬鹿高い学費を払う必要がある。
また、以前書いたように、大学に行ったからといって人生安泰なわけでもない。
卒業するには相当な覚悟と努力が必要なためだ。
子供の適性を見極め、どの道に進ませるか。
大学に行くにしても何を学ぶのか、行かないのなら、どういう職業訓練をするのが良いか。
ただ子供に勉強しなさいというよりも、それを見極め導いてやるのがスイスの親の役目のようだ。