
き、き、きき、

きめえぇぇぇぇ
さ、さ、ささ、さわ
れ
ねえぇぇ
が、だがしかし、
釣ったら釣針を外さなければならない。
釣針を抜く工具を使えば、触らずに外せるかと思ったが、
お魚さん暴れるから無理だった。
泣いた。
持ち帰るつもりは更々無かったが、キャッチ&リリース禁止で
ムニエルにすると最高にうまいから持ち帰れと言われ、
しかも提示された金額も思いの外高く、
食べたく無かったが、本日のメインディッシュが確定してしまった。
本日のおすすめコース
ニジマスのムニエルと塩焼き・ニジマスの炊込み御膳のニジマスづくし(涙)
サービス精神旺盛な兄ちゃんが捌いてくれて
「これ心臓だよ」と見せてくれた。
人差し指にのせた小さな小さなそれは
ドクンドクンと鼓動を繰り返した。
生きてる。
動いてる。
そうだ。強く生きろ。
じゃなくて、お兄さんは多分
うわぁ~! すごぉぉーい!
という反応を期待していたんだろうが、
実際は
う(濁点)、うう(濁点濁点)
き、き、きめ。。。だった。
ムニエルにニンニクを入れようか迷ったが、
小麦粉をまぶしてバターと塩・こしょうのみと兄ちゃんに教わったので
その通りにした。
川魚特有の臭みが完全に消えていて、
身も柔らかくておいしかった。
最高にうまい!とは言えないが、普通にうまい!だった。
塩焼きは川魚の塩焼きの味がした。
調理方法を変えるだけで、ここまで変わるとは。
観賞魚を飼育している身としては
生涯を全うできなかったニジマスちゃんと
水槽の中にいるコイツはいったい何が違うんだろうと
ほんの少しだけ考えさせられた。
どこかに分岐点でも存在するのだろうか。
いや、
うんめい
そう「運命」と書いて「さだめ」
「さだめ」と書いて「定め」
運命を定めとするならば
自らの現状を本当の意味で受け入れること。
それを認めること。
必然か偶然か。
は?そんなの同義なんじゃないの?
ていうかさ、釣って食っておいて運命とか言って
何ほざいてんの? 運命を変えたのは誰なん?
あんた誰? 今日は出てこないで。
答えが出ないなら考えるのは止めよう。
ゲリピーにならない事を祈ろう。