朝、うがいの水と蒸しタオルが配られます。
少しでも動いてみようと、寝たままほんの少しうがいをし
気管に差し込んだ管で怪我をした口の端の血をぬぐいました。
あいかわらず点滴の針の存在が辛くて仕方ありませんでした。
体調はさほど悪くないので点滴くらいなんともないはずなのに。
昨夜の輸血のために指には血中酸素を計るクリップが留まり、
胸には心電図の電極、それらの記録を採るための端末が枕元にゴロゴロ。
硬膜外麻酔のボトルも首にかけられ、オペ着はハダけてバラバラ。
尿を採る管も痛みや違和感はないけれど管をつぶさないように気を遣います。
指のクリップに繋がった端末はしょっちゅうアラームが鳴ります。
体調や傷の痛みとはまるで関係のないことにずいぶんストレスを感じました。
同室のお見舞いの声もテレビの音も、家族のお見舞いも何もかも辛く、
この日の自分のお見舞いはどうしても応対できないと断りました。
こんな調子で気持ちだけが疲労困憊。
事前の診察でかかりつけの精神科医から入院先の精神科医に引き継ぎをしてあり
何かあったらいつでも対応してくれるとのこと。
なんども枕元のナースコールを押そうとしましたが、そうなれば問診をするはめになり
それもまたしんどいだろうと思いとどまりました。
日中、オペ着からパジャマに着替えることになり、これもまたしんどそう。
でも看護師さんはとても上手に楽に着替えさせてくれました。
でも暑がっていたせいで下のズボンは履かずにバスタオルで腰巻き状態。
ショーツもなぜかお尻の下までしか上げてもらえず。
こんな中途半端な・・・・・。
そんな中、今日こそは起きあがらなければと頑張る気持ちもあり、
気持ちを落ち着かせ集中できるように、そばに居たママに席を外してもらい独りに。
ベッドを上半身部分を電動で立てて、そのまま自力で体を起こしてみると
目眩のように視界がぐる~りと回ります。
しばらく何度か寝たり起きたりを繰り返し、目眩がしなくなったところで
看護師さんが来たときに思い切って「歩く練習をしてみたいです」と告げまず体を起こしました。
ショーツとズボンを履かせてもらい、ベッドを低くしてよいしょと立ち上がるとあっさり成功してしまいました。
ふらつくことも無く、ゆっくり歩けました。
血中酸素の指クリップは外されました。
尿の管ともおさらば。自分でお手洗いまで行かなくてはなりません。
戻ってきたママに起きあがれるところを見せ、立って歩いてもみせました。
なるべく早めにお手洗いに行くことにし、ママに付いてきてもらいました。
半歩ずつすり足で、ものすごいスローな歩み。
いざお手洗いについてもズボンとショーツが自力でおろせず。
ショーツをおろすと腹帯がドサっと落ちてしまいます。
これはさすがに独りでは難儀そう。
この日の晩からは流動食が始まりました。
オートミールや離乳食みたいなものが出るのかと楽しみにしていたら
運ばれてきたのは四つのマグカップ。
一つずつ開けてみると、重湯・牛乳・コンソメスープ・オレンジジュース。
これは流動食とは言わずに飲み物と言うんじゃ無かろうかとがっくり。
それでも一所懸命ごくごく飲み干しました。
携帯電話をいじる元気も出てきて、近しい人々に手術が無事済んだことをメールで伝えました。