75歳以上の高齢者に安楽死が認められた日本
映画「PLAN 75」（2022年）
介護職として働いていて高齢者からこんな事を言われたことがあります。
「ここの施設はキレイだけれど姥捨山ね」
今回紹介する映画の舞台は近い将来の日本。
冒頭のシーンはショッキングです。
猟銃を持った若者が高齢者施設のような場所を血まみれで歩いている・・
増えすぎた老人が、この国の財政を圧迫し、そのシワ寄せをすべて若者がうけている
75歳の誕生日を迎えた日本国民に安楽死を選ぶ権利が与えられている未来の日本。
それを支援する制度が映画のタイトルでもある「プラン75」
まるで何かの保険かと思わせるネーミング。
公園で炊き出しを行いながら「プラン75」の出張受付を行う市役所職員。
主人公の角谷ミチ（78歳）演じるのは1941年生まれの倍賞千恵子さん（2022年で81歳）
冒頭のショッキングなシーンから一転、物語は高齢女性の淡々とした日々が丁寧に描かれます。
孤独な高齢者がいかにして「プラン75」を選ばざる得ない状況になっていくのか・・・
あくまで架空の物語ですが、高齢化社会の日本で生きている身としては考えさせられるストーリーでした。
息子が老母を山に捨てに行く「姥捨山」を描いた小説に「楢山節考」がありますが、現代の楢山節考は社会が年寄りを捨てるんですね。
ブログ更新「ミカタのシンプルスタイル」介護職におすすめ映画「PLAN 75」レビュー