5年ほど前に読んだものですが、

今、改めてじっくり読み返したい小説です。

 

ミレニアム三部作

(スティーグ・ラーソン /ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利 訳)

 1ドラゴン・タトゥーの女(2005)

 2火と戯れる女(2006)

 

3眠れる女と狂卓の騎士(2007)

 

彼女はいま、ほかの誰でもないありのままの自分として裁判に臨んでいる。大げさな装いは、そのことをはっきりさせるための工夫なのだ。本来の自分と違う人間を演じるつもりはない。自分に何ら恥じるところはなく、法廷に気に入られるよう努める必要もない。それが彼女のメッセージだった。

 

「われわれの依頼人は警察官などの当局者と話をせず、なかでも精神科医とはけっして口をきかない主義です。理由は単純です。子どものころから、彼女は警察官やソーシャルワーカーや当局の人々に向かって、母親がアレクサンデル・ザラチェンコに虐待されていると繰り返し訴えてきました。しかしそのたびに彼女は罰を受けることになったのです。それというのも、国の僕たる公務員たちが、サランデルよりもザラチェンコの方を重要とみなしたからです」

 

小さくて痩せっぽち、人づきあいが苦手ではありますが、

ダークな「風の谷のナウシカ」とでもいうべきか、

万能天才ヒロイン、リスベット・サランデル。

彼女のように、自分に容赦なく押し寄せる超ド級の困難を

振り払える人はいないでしょう。

しかし、ミカエルのように、情報を集め人を集め、

彼女の為に強力なサポートチームを作ることは出来るはず。

日本ではなかなか広がらないと言われている

me too、we too 運動。

当事者、被害者が声を上げることすらままならないこの国で、

「苦しかった/今苦しい」「辛かった/今辛い」と

安心して吐き出せる環境を、女性の味方ミカエル

(実は敵?女泣かせのモテ男)にならって、

築き上げていきたい。

 

男も女も、皆一緒に幸せでありたい。

 

作者のスティーグ・ラーソンは、この本の出版を待たずして50才で亡くなりました。

本当に残念です。