以下の考察は、2018年プロ野球開幕から一ヶ月を経た東北楽天ゴールデンイーグルスの現状に対し、筆者が心の整理をする為に著すものであり、球団、チームの詳しい状況など知る由もないながら、独断と偏見で綴っておりますので、何卒大目に見てやって下さいませ。
※5月6日23時30分に追記しました(最後尾)。
(本文)
原因無くして結果無し。
結果には必ず原因がある。
毎年正月に日本中のお茶の間をテレビに釘付けにする箱根駅伝では、どの監督も、スタートの時点で結果が決まっている、と言うそうだ。つまり、それまでどのような練習をしてきたか、優勝という結果を得るだけの原因(練習)を作ってきたか、ということである。
箱根駅伝に限らず、スポーツ、芸術、学問、どの分野に於いても同じことが言えよう。
ということは、今期イーグルスが勝てない原因は、オフシーズンにあったということだ。
2千年以上前に書かれた、孫氏の『兵法』にはこうある。
「彼を知り己を知れば百選危うからず。
彼を知らずして己を知れば一勝一敗。
彼を知らず己を知らざれば戦う毎に必ず危うし。」
現在のイーグルスは正に、戦う毎に必ず危うしである。
その原因を孫子は、「彼を知らず己を知らざる」ことだと言う。
彼を知らず、とは相手チームを知らないということだ。確かに、戦略室があって日々分析に心血を注いでいるとは思うが、それは相手チームも同じこと。こちらが相手チームを分析する以上に、イーグルスが徹底的に分析され解析されているのではないだろうか(特にペゲーロ)。情報解析技術は日進月歩、昨シーズンがこうだったから、という停滞は即凋落という結果に表れる厳しい世界なのだと思い知らされる。
そして己を知らず、とは勿論選手自身のことである。昨シーズン絶好調だった前半戦から急転直下、ドどん底まで調子を落とした原因を、オフの間に選手一人一人が突き止めることが出来たのだろうか。ただバットを振っていれば当たるというのは天才だけだ、というようなことをノムさんが言っていたと記憶している。なぜ打てないのか、怪我からくるのか、フォームが変わったのか、球種を絞れていないのか、はたまた精神的なものなのか。精神的なものならば猶のこと、慢心なのか、恐怖心か、迷いからくるものかを徹底的に自己分析して突き止めなければ、結果は何も変わらない。オフシーズンに皆サボってた、とは決して思わないが、闇雲に体を動かしていただけならば、昨年後半の延長にしかならないだろう。不調の波は必ず訪れるものだが、何をきっかけに、どういう状態で、ということを可能な限り把握して、シーズン通してその波を最小限に抑える工夫をしていかねばならないのではないか。そんなことは部外者がやいのやいの言うまでもなく、選手本人が痛烈に自覚しているとは思うが、己を知るということは、一週間二週間ちょっと自分と向き合って分かる、なんて生易しいものではなく、何カ月、何年、生涯かけてでも出来るか出来ないかという本当に難しいことなのだ。己の弱さ、醜さ、浅ましさを逃げずに真正面から向き合うことの出来た者だけが、到達できる境地なのだ。お手本は、修行僧のようなイチロー選手である(ハードル高すぎか)。
更に投手陣に関して言えば、もし万が一、昨年の絶不調の原因が野手の壊滅打線で、自分は結構頑張ってた、という思いが少しでもあるならば、それは自身の向上を妨げることにしかならないと断言する。今シーズンに入って痛々しいほど頑張っている辛島投手は、昨年自己最多タイの8勝をあげたものの、恐らく今年は10勝を明確に意識してオフを過ごしたのではないか(憶測ですが…)。そして昨年絶対的守護神として大活躍の松井裕樹君、一人暮らしを始めたこともありオフの過ごし方を完全に失敗してしまったか(すみませんこっちこそ完全に憶測です…が結果が結果なものでつい)、それとも怪我を引きずっているのか。ちなみにマイヒーロー岸投手は、さすが年の功、じゃなかった経験豊富、酸いも甘いも経験してきた強みで淡々と自分のすべきことを積み上げてシーズンを迎えたのだろう。
昨シーズンのイーグルスマガジンを毎号読むうちに、プロ野球は、球団、チームの総力戦であるということが分かった。ということは、各方面トップレベルの一人一人の力の差は、各球団さほど大きくないはずだが、合計してみればその差は100にも200にも開いてしまう。残念だが、ほかの球団よりも勝利への原因が、一人につき一つか二つ足りなかったようだ。
何にせよ、現在の成績では野次、暴言、罵詈雑言は致し方なかろう。言うまでもなくファンは「わしほー!」と叫びたいのだ。しかし、どんなに惨憺たる状況だとしても、昨年のマリーンズやスワローズが最後まで戦い抜いたように、投げやりにならず、放り出さず、諦めず、気持ちを切らさずに、一戦一戦臨んでもらいたい。その積み重ねだけが、勝利という結果をもたらすのだ。
それに、東北のファンは、この程度のことでイーグルスを見限ったりしないのだから。
(追記)
と、書いたものの改めて思い返す。
シーズンオフ中に何があったのか。
完全な憶測ながら、昨シーズン後半の不調の原因を突き止められたかは分かりませんが、現在の絶不調の原因は、監督も選手も球団関係者も全員、自覚があるのだろうなぁ。
完全な憶測ながら、彼等の気持ちを思うと涙が止まりません。
ひたすらに野球をし続けることを、ただただ願うばかりです。