最近、日本のよいTV番組を観ました。ただしユーチューブ。

全てで29編。1編が1時間ですから、つまり、300時間ほど観たことになりますね。

 

どうやら、フジTVかどこかが、10年ほど前に放映したものらしいんです。

 

「さらば、愛しきプロ野球」という題名で、毎回、往年の著名なプロ野球選手及び指導者を招いて対談するというもの

 

インタービューする人は、島村俊治さん。野球専門の元アナウンサーだと思います。非常に詳しいです。

 

私、この番組を観て、非常に教えられました。勉強にもなりました。

 

島村さんは勿論のこと、インタービューされる人も、実に丁寧に喋られる。これらの元有名選手も、かつて立派な業績を上げられた人たちばかりですから、当然、自信は十分に持っておられるのですが、それを、表に出さない、すべてのことを「控えめ」にされるんですね。

 

その人たち、よく「、、させていただきます」と言われます。

 

英国に永く住んでいる私、日本語でしゃべる時でも、そういう時、「、、します」、または精精「、、いたします」と言ってしまいます。別に間違ってはいませんが、どうも、そうすると、横柄に聞こえるらしいんです(ただ、この場合でも、あまりに度がすぎると、耳障りになる)。

 

そして、皆さん、いつも、他の人に気を配りながら喋っておられます。

 

今でもそうですが、私、日本にいた時、そんなことにはまるで頓着せず、好き放題喋っていたため、皆さんから、「まあ、この人、こんなんじゃ日本には住めないわ」と思われていたに違いありません。

 

恥ずかしながら、やっと、この歳になって、そういうことが分ってきた次第です。

 

さて、この「、愛しき、」に出られた昔のスターですが、。

 

、川上哲治(巨人)

、上田利治(阪急)

、鈴木啓示(近鉄)

、須藤 豊(毎日)

、佐々木信也(高橋)

、土橋正幸(東映)

、外木馬義郎(広島)

、田淵幸一(阪神)

、村田兆治(ロッテ)

、広岡達朗(巨人)

、土井 淳(大洋)

、北別府学(広島)

、吉田義男(阪神)

、中村 稔(巨人)

、荒川 博(毎日)

、若松 勉(ヤクルト)

、中西 太(西鉄)

、豊田泰光(西鉄)

、有藤通世(ロッテ)

、広瀬淑功(南海)

、関根潤三(近鉄)

、大矢明彦(ヤクルト)

、黒江透修(巨人)

、植村義信(毎日)

、村上雅則(南海)

、古葉竹織(広島)

、杉下 茂(中日)

、権藤 博(中日)

、与那嶺要(巨人)

、福本 豊(阪急)

 

私、これらの人、全て知っています。まあ、少なくとも名前くらいは、。

 

この番組は、これらの方々の野球人としての人生裏話。

 

でも、これは狭い日本での、また歴史がそれほどないプロ野球界の話。人と人との繋がりが強く、曰く、地縁学校縁などというものが非常に大きく関わってきます。なんだか、私の好きな浪花節を聞いているようで、何度もホロリとさせられた。日本人って、ドライに割り切れないんですね。

 

これらの人の裏話。どれも、感動ものでしたが、特に印象に残ったのは上田監督(阪急)、須藤コーチ(巨人)、与那嶺監督(中日)、、。そんなところでしょうか。

 

人間的に魅力を感じたのは、関根潤三さん。この人は、法政大学から、近鉄、巨人。でも、投手も野手もされるんです。近鉄時代に、右翼手で出ておられたのを、日生球場で見たことがあります。飄々としておられて、話っぷりも素敵でしたね。私、聴きなおすこと、2度。確か90何歳かまでご健在だったと思います。

 

ところで、この中に、異色の人がお一人おられるんです。

 

土橋正幸さん(東映フライヤーズ)。

 

このかた、東映に入られるまで、硬球をなぶられたことがなかったのですよ。彼が、軟式出身であることは知っていましたが、事情は知りませんでした。

 

だって、土橋さん、高校は出ておられますが、その時、野球はやってられなかったのではありませんか。実家の商売(魚屋)を手伝いながら、浅草のストリップ小屋「フランス座」とつながりのある軟式野球チームのエースだったのだと思います。そのエースがフライヤーズのテストを受けられたところ、見事合格。

 

しばらくして、東映の速球王エース。退団後はコーチとかを経て、挙句は監督にまで上り詰められました。私、こんな浪花節、好きなんです。

 

今の、野球少年にこれを聞かせれば、どんな顔をするでしょうね。

 

「あのォ、、ストリップ小屋って何ですか?」

 

土橋さん、2013年没、享年77歳。