昭和から平成…。世間ではバブルの走りになりつつあった

この時に競馬ブームを巻き起こした馬…それは《オグリキャップ》である

自分が今までに観てきた馬で１番を選ぶのならば、やはり…オグリキャップ

次に…デビュー前から目を付け、初めて三冠を予想した《ディープインパクト》です

以前にブログに載せた事があったのですが、ホントの意味で心に残る馬と思い、改めて紹介します

名門・社台が築き上げた血を、ふんだんに凝縮させた馬…。

ノーザンテーストの肌にディクタスという血統

この２頭の間に産まれた仔は闘争本能むき出しで幼駒の頃から、他馬との喧嘩で生傷が絶えなかったといわれている。同じ歳の幼駒と比べても、ひとまわり小さいが、早くから牧場内のボスとなっていた。

そのヤンチャボウズの名前こそ…

《サッカーボーイ》

父・ディクタス

母・ダイナサッシュ

母父・ノーザンテースト

そんな性格とは裏腹で見た目は綺麗で派手であった。

人間で言えばアイドル

って感じ

たてがみと尻尾は金色に輝き、馬体はキラキラ光る栗毛…。

まさしく『テンポイントの再来』とまで言われていた。

姿形だけではなく競争馬としても頷づけるデビュー戦

２着に９馬身差で勝利

函館３歳Ｓでは４着に終わったが、２勝目は１０馬身・阪神３歳Ｓ（現・朝日杯FS）では８馬身差のレコード勝ちをして一躍クラシック候補に躍り出た

しかし…裂蹄の持病を持っており、爪が弱かった。

あの恐るべき脚力が蹄に過大な負担を掛けていると診断された。

明けて４歳（現３歳）初戦の弥生賞で３着に敗れた後、状態が悪化…皐月賞は断念。

その後も体調不良もあり、ダービーは１５着に沈んだ

夏になる頃に体調が戻り、ステップレースを快勝

なんと２着馬に来た馬は皐月賞馬の《ヤエノムテキ》

続いて選らんだレースは函館記念…。

今じゃ考えられない話だか、この夏場のレースにダービー馬２頭が出走

その他も豪華メンバーが揃っていた。

そんな豪華メンバーの中でも、サッカーボーイの独壇場であり２着の《メリーナイス》に５馬身差を着けたうえ、当時の二千mの日本レコード…１分５７秒８を叩きだした

これでクラシック最後の菊花賞が楽しみだと陣営も思っていた矢先だった。

直前に捻挫を引き起こしてしまい回避せざるを得なかった。

捻挫は直ぐに良くなり、選らんだレースは…ＧⅠマイルチャンピオンＳ。

気性の悪さを考えて決めたマイル戦が吉と出たのか、この時のサッカーボーイは今までで一番のパフォーマンスを我々に魅せてくれた

４コーナーで４・５番手に着けていたが直線に入った途端、他馬がスローモーションに見えるほどの豪脚を披露して、アッ

と言う間に４馬身差を着けて優勝

この時、実況を担当していた杉本アナウンサーは思わず…『これはスゴい

これは恐ろしい馬だぁ

』と叫んだほどだった。

そして師走に入り、迎えたグランプリ…有馬記念。

この肝心な時に気性の悪さ、ヤンチャボウズが出てしまったのである

なんと

スタートゲートで暴れたうえに顔面をゲートにぶつけて前歯を折り、流血騒ぎをやらかしてしまったのである

そんな事が祟ったのか、結果は４着（繰り上がって３着）。

オグリキャップとタマモクロスの名勝負の裏で、こんな裏話があった事はあまり知られていないのでは

後に骨折してしまい、この有馬記念が最後のレースとなってしまった。

僅か１１戦しか走っておらず、ＧⅠ勝ちは２つのみ。

同期のオグリキャップやスーパークリークとの戦う姿を、もっと観たかったなぁ～。

あの【弾丸シュート】は、見た目・気性・走り…まったく甥っ子の仔《オルフェーブル》に受け継がれてますね

記憶に残る馬（２１）