鏡をよく見なさい

 スウェランディア王国のユリアン王子は、すべての淑女の憧れの的。母レベッカの再婚でこの国にやってきたエルヴィラもまた、王子の花嫁になることを夢見ていた。

 新しい家族となった義妹アグネスは美しい女性だが、一方のエルヴィラは矯正器具に覆われた口元、ふくよかな体形、こじんまりとした鼻、つぶらな瞳という控えめな容姿だった。

 そんな中、アグネスの父が急逝したことで事態は一変。レベッカはアグネスを貶め、エルヴィラを王子の花嫁にするため、手段を選ばず彼女に美を施していく。

 やがて、王子の花嫁候補を集めた舞踏会が開かれるが。(「作品資料」より)


 王子と結婚するため何でもするという少女、エルヴィラの執念と狂気を描いたゴシック・ホラー。

 母親のレベッカが再婚するが、再婚相手が急死。

 手元にお金の無いエルヴィラと母、レベッカは王子のハートを射止めるため行動する。

 顔の整形やまつ毛を移植などするが、その方法はかなり痛々しいもの。

 そして究極の手段まで。


 そんな中、レベッカは義理の娘、アグネスに対し厳しくあたり、雑用を課す。

 そしてアグネスを〝シンデレラ〟と呼ぶ。

 本作は〝シンデレラ〟をモチーフとした作品だったよう。

 しかし主人公はシンデレラではなく、義姉妹のエルヴィラ。


 エルヴィラの狂気のごとくの行動は、王子の心を射止めるのか。

 まあストーリーとしてはシンデレラが射止めることになるのだが。

 エルヴィラの美への執念によってもたらされるものが痛々しく、禍々しいもの。

 確かにホラーと言える興味深いストーリーであった。


猫猫猫アップ/S


監督:エミリア・ブリックフェルト

出演:リア・マイレン、アーネ・ダール・トルプ、テア・ソフィー・ロック・ネス、フロー・ファゲーリ、イサーク・カムロート

於:新宿ピカデリー