石橋をたたいて渡る

私は石橋をたたいて、たたいて結局渡らないことが多い。

慎重な性格かというとそうでもない。

ただ新しい世界に飛び込むことへの躊躇が大きい。

そこで出会う人たちとうまくやっていけるだろうかとか、

楽しくなかったらすぐに辞められるのだろうかとか、

マイナスのことを考えてしまって尻込みしてしまう。

とりあえず飛び込んでみればもっと世界は広がっていたかもしれないのに。

ずいぶん損をしてしまっている面もあるだろう。

高校のクラス替えや仕事での転勤。

これは自分の意思とは関係なく行われる。

クラス替えがあるたびに最初の２，３日は緊張してひどい頭痛。

転勤してしばらくは通勤途中で何度もため息。

でも馴染んでしまうと本領発揮でよくしゃべる。

「おとなしい人だと思ってたらすっかりだまされた」

とよく言われた。

つまりは内弁慶な性格なんだろう。

そんな私が何度もたたいていた石橋をやっと渡った。

カルチャーセンターのデジカメ講座。

カメラを初めて１０年近くなるけど、全くの独学。

本やDVDで得た知識で撮ってきたけど、ずっと何かが足りないと感じてた。

あっちこっちピースのはまっていないジグソーパズルのような感覚。

基礎からきちんと教わりたいと思いながらも飛び込めずにいた。

近くのショッピングモールにカルチャーセンターがあると知って寄ってみる。

とりあえず体験講座を受講。

片田舎のカルチャーセンターなのでなんと生徒は私を含め二人だけ。

新しい受講生が来たからか講師の先生は張り切ってしゃべる、しゃべる。

次々に写真の映像を写しながら・・・

２時間の講座が終わったときにはぐったり疲れ切っていた。

そして次回は撮影会とのこと。

う～ん、私の求めていたものとはちょっと違う。

もっと体系立てて教わりたいのだけど。

でも撮影会の中で学べることもあるかもしれない。

そう思ってとりあえず３カ月間だけの受講を申し込む。

家に帰ってすぐに私の持ってるカメラメーカーの講座を検索。

今までにも何度も調べていたけれど通うには遠い。

電車を乗り継いで１時間半くらいかかる。

でも今回は石橋をたたかずにすぐに渡る。（前に散々たたいてたけど）

ステップアップ講座３回分に申し込み。

そして１回目の講座に行ってきた。

そうそう私の求めていたのはこれ。

カメラの操作はほとんどが知っていること。

でも細かい設定など初めて知ることもあってそのたびにピースがはまっていく。

ここで教わったことをカルチャーセンターの撮影会で実践できる。

新しい世界に飛び込んでよかった。

いい年のおばさんだけど、枯れないように刺激も必要だな。