さて、記念すべき第一曲目です。

この曲は1920年にグスターヴ・ホルストという人が作曲した「組曲 惑星」の中の一曲です。

「組曲 惑星」は太陽系のそれぞれの惑星のイメージを曲にしたものです。

つまり「木星」は木星をイメージした曲なのです。


ところで皆さん、惑星のイメージって思い浮かべられますか?

俺にはできませんでした。


では惑星の何をイメージしたのかと言うとそれぞれの惑星の名前のもととなっているギリシャ神話に出てくる神々やものをイメージしたのです。


例えば火星はギリシア神話の軍神アレスから名づけられました。(アレス→マルス→マーズ)

ですから火星の副題は「戦争をもたらす者」

また金星は愛と美の女神ウェヌス(ヴィーナス)から名づけられましたから副題は「平和をもたらす者」となっています。


では木星は何でしょう。

木星は英語でJupiter、つまりゼウスをさします。

ゼウスは主神でありオリュンポス十二神をはじめとする神々の王なのです。

よって副題は「快楽をもたらすもの」。

…快楽?たいしたことないじゃん。と思っているかもしれませんが、いろんな神でも人間の感情をもたらすのはゼウスだけなんです。


以上を踏まえた上でこの「木星」を聞いてみてください。


URS: http://www.youtube.com/watch?v=Nz0b4STz1lo

いかがでしたか?

中間部の旋律は平原綾香さんがカバーしたりと世界的に有名なメロディーです。


そして副題の「快楽をもたらすもの」。

なんとなくイメージできましたか?


俺が思うに、冒頭から途中で曲が切れるところまではゼウスの威厳、すごさを表す。

そこから中間部の有名なところの前まではゼウスによってもたらされた快楽、それも楽しい幸せな快楽で、そしてあの有名な部分は平和、安心による快楽をあらわしていると思います。


曲の構成としては冒頭部、中間部1(曲が一旦切れてから有名なところの前まで)と中間部2(みんな知っている有名なところ)に分けることができ、前半と後半で繰り返しになっています。


詳しく言うと、大きな三部形式で主調はハ長調、中間部は変ホ長調、終盤で中間部の旋律が戻ってくるときにはロ長調という風になっています。


おすすめCDはジェームズレヴァイン指揮、シカゴ交響楽団のものです。

ホルスト:惑星/レヴァイン(ジェイムズ)

¥1,000
Amazon.co.jp


木星以外にも太陽系の惑星はすべて入っていますので是非聞いて見てください。

最近ちょっとクラシックに興味を持ち始めている。

でもぶっちゃけ取っ付きにくいし曲名もなんだか難しい。それに何から聞けばいいかわからない…。

「有名な曲から」とよく言われているけどそもそも「有名な曲」って例えば何?


こんな経験ありませんか?


確かにロックやJ-POPが主流の現代、クラシックってのはちょっと取っつきにくいと思います。



でも最近にわかにブームになっているクラシック。


どこからどうやって入っていけばいいのでしょう。




ひとつの方法としては「自分のタイプな曲」を探すことです。


自分は楽しい曲が好きだなとか、ゆっくりと落ち着いた曲が好きだとか、激しい曲が好き、っていうのありませんか?

それが「自分のタイプの曲」です。




でも、「どんな曲があるかわからない」「探し方を知らない」と思っている方、

ここでこのブログの登場。


このブログではさまざまなタイプの曲を紹介して行きます。


なかには自分のタイプじゃなさそうな曲もあるかも知れませんがとりあえず試しに聞いてみてください。

意外とタイプだったりすることがクラシックでは多いです。

そのほかにも「協奏曲」や「室内楽」などの初心者には意味不明な言葉の説明もしますし、「~な感じの曲ありませんか?」なんていう質問にも可能な限り答えたいと思います。



クラシックといえども音楽、元は娯楽。

楽しんで聞くのが一番!


ご愛読よろしくお願いします。