(かなり過去に違うブログに書いていたものをこちらに引用しました。)

 

『友人とe for 20』

 

 僕と友人が大好きな曲で、ロットングラフティーのe for 20って曲があります。

その曲にまつわるエピソードです。

 

 

 2011年12月、友人が京都へ転勤したのを境に疎遠になってましたが、久しぶりにロットンのライブに行こうと誘われました。

 最初は断っていたのですが、あまりにも熱心に誘うので、断り切れず仕事を休み、京都まで行くこととしました。

 久しぶりに会った友は、凄く痩せていて、聞くと「仕事が忙しくてさ・・・」と笑っていました。

 

 ロットンのライブが始まり、中盤くらいに友人が心底大好きな「e for 20」が始まり、狂ったようにノリだして、周りの人もこんなに騒ぐ曲かこれは?と不思議に思っていたかと思います。

 友人につられ僕も大騒ぎして、それにつられた周囲の人も・・・・

 ある一角だけ盛り上がりすぎだろ?って感じだったかと思います。

 

 その曲が終わると、友人は「ちょっとはしゃぎ過ぎた、暑いし、頭冷やしてくるわ」と笑いながら途中退出。最後まで戻ってきませんでした。

 

 ライブが終わり、外で地面に座り込んでいた友人に腹が減ったから食事にでも行こうと誘いましたが、「俺あんまり食欲ないんだわーごめんよ!だから痩せるのか(苦笑)」と言い、食事したつもりで食事代で豪勢にタクシーで帰るわ!って言い、今日は本当にありがとう最高に楽しかった!と満面の笑みで帰って行きました。

 

 そのライブがあった日から2か月後、次に受けた連絡は、訃報でした。

 

 仕事を途中でとりやめ、葬儀に駆けつけて親族から聞いたのは、

・ずっと入院していたこと。

・とても元気に動ける状態ではなかったこと。

・ある日突然勝手に病院を抜け出し、みんな総出で探し回ったこと。

・戻るとゴメン!ロットンのライブに行っていたと言い、看護師や家族に怒られても 

 ずっと笑っていたってこと。

 

 思い返せば、友人の心底大好きな「e for 20」

 きっとこれが生のライブで見る最後の機会だろうと自分自身分かっていて、残っていた体力の全てを使って見ていたんだろうと思う。

 

 「e for 20」が終わり、満足気に笑いながら退出して行った友人の顔。

 僕に心配をかけないように、病気のことは言わず、ただ食欲がないと言ったときの苦笑い。

 本当にありがとう楽しかった!!と言った友人の満面の笑み。

 

 今でも鮮明に覚えています。

 

 最近、会社に転勤してきた同僚で話を詳しく聞くと、ロットンが好きで特に「e for 20」が一番って熱く語る男に

出会いました。

 友人が、「俺のこと忘れてないか?」と引き合わせてくれた気がしてなりません。

 

 大昔、友人とロットンがこの先売れて47都道府県ツアーとかやるようになれば、全部行ってみたいねって話していた。

 一緒には行けなくなってしまったけど、この先あれば必ず僕が行ってみせる。

 

 忘れてないぞ!!今でも変わらずロットンバカだ!!