一般的に会社の決算が2期連続して赤字であれば、その会社は倒産すると言われています。取引先の決算内容が把握できるのであれば、財務内容から取引継続か取引条件の変更かを決めねばなりません。もし自分の会社の決算がそうした内容であれば雇用の確保すらも心配になってくるでしょう。ただ、早計に判断してはならないのは、財務内容を正確に判断することです。
例えば、負債勘定に支払手形・買掛金などの流動負債が多い場合その額が資産勘定の受取手形・売掛金と比べてそれほど違わない額であれば、あまり気にしない方がいいでしょう。問題なのは、長期借入金などの固定負債の額です。会社の規模・売上と比べて莫大に大きい場合、例えば流動資産の額の2倍以上である場合には単純に、今ある会社のお金では返せない。会社の土地建物も担保に入っていれば、固定資産売却で残りが返さなければなりません。それでも足りなければ、社長の個人保証でしょうから、社長は自己破産になるかもしれません。
もちろん、会社とはこう単純なものではありません。
ですが、会社が法人として設立され、この日本という市場に存在している以上は利益を確保してそれに見合う税金を納めなければならないという義務が存在するということです。会社が赤字続きであれば借入金をするのもやむを得ないでしょう。ただし、身の丈に応じた会社でなければなりません。借入金をした以上は利息を支払い続けなければなりません。元本も返済しなければなりません。それで利益を確保できなければ、従業員の給料も下げざるを得ないでしょう。最悪雇用も維持できなくなる。その先に待っているのは・・・。
赤字決算が続いた時には、もう一度原点に立ち返ることが必要です。会社の本来の意味、法人としての存在をよく考えなければなりません。競争力のない会社は、市場から撤退すべきである。赤字決算が続く会社もまた同じなのかもしれません。