戦時下のジョーク集(7)-「諺(ことわざ)の真理」 | 太平洋戦争史と心霊世界

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海軍を中心とした15年戦争史、自衛隊、霊界通信『シルバーバーチの霊訓』、
自身の病気(炎症性乳がん)について書いています。


ホオジロ 



昭和の戦時中に出版されたジョーク集です。

 

 

●「諺(ことわざ)の真理」

 

甲「君、油断大敵の真理を知っているかね」

 

乙「知っているさ、猿も木から落ちる、ということでしょう」

 

甲「そんなら日蘭交渉決裂の結果は」

 

乙「蘭印は、日本に対してつ、と同時に大敵を覚悟しなければならんでしょう」

 

甲「即ち油断大敵の真理ではないか」

 

乙「なるほど」

 

 

(『キング』大日本雄弁会講談社、昭和16年5月号)

 

【解説】日米開戦前の昭和16年、日本はオランダ領東インド(現在のインドネシア)と、日本への輸出拡大要求などの経済交渉を行っていました。

  しかし日本の日独伊三国同盟締結で蘭印側の不興を買い、蘭印が米英に援助を求め、日蘭交渉は決裂しました。この時の出来事をもじっています。

 

 

●「誤 診」

 

医者「あなたの病気は運動不足が原因ですよ。もっと歩くことが大切ですね」

 

患者「では、明日から遠方のお医者さんへ通いましょう」

 

 

(『新太陽』新太陽社、昭和19年10月号)

 

 

●「うっかりと」

 

甲「犬の中には主人よりも悧巧(りこう)なのが居るんだってね」

 

なんでも自慢する乙「そうさ、うちの犬を見な」

 

 

(『日の出』新潮社、昭和17年12月号)