![ホオジロ](https://stat.ameba.jp/user_images/20121211/00/zipang-analyzing/80/d7/j/o0287021212325153632.jpg?caw=800)
昭和の戦時中に出版されたジョーク集です。
●「諺(ことわざ)の真理」
甲「君、油断大敵の真理を知っているかね」
乙「知っているさ、猿も木から落ちる、ということでしょう」
甲「そんなら日蘭交渉決裂の結果は」
乙「蘭印は、日本に対して油を断つ、と同時に大敵を覚悟しなければならんでしょう」
甲「即ち油断大敵の真理ではないか」
乙「なるほど」
(『キング』大日本雄弁会講談社、昭和16年5月号)
【解説】日米開戦前の昭和16年、日本はオランダ領東インド(現在のインドネシア)と、日本への輸出拡大要求などの経済交渉を行っていました。
しかし日本の日独伊三国同盟締結で蘭印側の不興を買い、蘭印が米英に援助を求め、日蘭交渉は決裂しました。この時の出来事をもじっています。
●「誤 診」
医者「あなたの病気は運動不足が原因ですよ。もっと歩くことが大切ですね」
患者「では、明日から遠方のお医者さんへ通いましょう」
(『新太陽』新太陽社、昭和19年10月号)
●「うっかりと」
甲「犬の中には主人よりも悧巧(りこう)なのが居るんだってね」
なんでも自慢する乙「そうさ、うちの犬を見な」
(『日の出』新潮社、昭和17年12月号)