mixiで拾ったオモロ怖い話です。
これは私が現在進行形で体験している話です。
私は一カ月前から都内にある病院に入院していました。
私の名誉の為に病名は伏せますが、漢字一文字のお尻に関わる病気です。
しかもそれが悪化して歩くことが出来ずに、車イスにドーナツ型座布団を置いて移動をするという有様でした。
もはや病気というより怪我です。
昨日の夜、私は不意にトイレに行きたくなって、車イスに乗って部屋を出ました。
暫く廊下を進んでいると、遠くの方から
キュイ… キュイ… キュイ… キュイ…
と、車イスのような音が聞こえました。
キュイ… キュイ… キュイ…
その音は少しずつこちらに近付いてきているようでした。
近付くにつれて、その音は車イスの音だと確信するようになりました。
自分の車イスの音とそっくりだったからです。
しかしこんな夜中に車イスで出歩く神経が信じられなかったので、私は少し怖くなってその場でじっと身構えていました。
キュイ… キュイ… キュイ… キュイ…
その音は尚も近付いてきます。
キュイ… キュイ… キュ…
私の存在に気が付いたのでしょうか…。
自分のすぐ傍まで来ると、ピタっと音が止みました。
深夜の病院は薄暗く、私はコンタクトを外していたのでよく見えませんでした。
じっと目を凝らして見ると
そこには誰も乗っていない車イス、そしてそれを押す看護婦さんがいたのです。
看護婦さんは虚ろな表情を浮かべたままゆっくりと左右に揺れ、とてもこの世のものとは思えません。
私と目が合うと少し笑い、またこちらに近付く素振りを見せました。
「うわあああああー!!!」
怖くなった私は叫びながら必死で逃げました。
しかし車イスなので上手く進めません。
「アハハハハハハハハハハ!!!」
看護婦さんは笑いながら追ってきます。
その笑い声は幼く、とても24歳とは思えません。
キュイ… キュイ… キュイ… ←私
キュイ… キュイ… キュイ… ←看護婦
キュイ… キュイ… キュイ… ←私
キュイ… キュイ… キュイ… ←看護婦
キュイ… キュイ… キュ キュイ… ←フェイントをかけた私
キュイ… キュイ… キュイ… キュ キュイ… ←フェイントに1回ひっかかって慌てて立て直した看護婦
深夜の病院の廊下に、2台の車イスのスキール音が響き渡ります。
私は必至で逃げましたが、ついに階段に追い詰められてしましました。
キュイ… キュイ… ←看護婦
階段に追い詰められた私が振り返ると、看護婦さんはすぐ目の前まで来ていました。
キュイ… キュ… シュタタタタタタタ! ←私
ここで私は奥の手を使いました。
社会に出たくなかった私は病気のフリをしていましたが、実は数日前にすっかり治っていたのです。
下り階段ギリギリの所でワンフェイントを入れて走って逃げると
ずだだだだだだだだだだだだだ ←看護婦
看護婦さんは13階段を転げ落ちていきました。
心配になった私が下を覗き込むと、物凄い泣きそうな表情でこちらを睨んでいます。
少し可哀想でしたが、元気そうで何よりこよりです。
ましてやここは病院です。
安心した私が去ろうとすると、看護婦さんは屈んだまま這うように階段を上ってきました。
「う、うわああああー!!!」
私は慌てて階段横にあるトイレに逃げ込みました。
私は3つある個室の一番奥に入り、音がしないようにそっと扉を閉めました。
キュイ… キュイ… キュイ… キュイ…
車イスの音が近付いてきます。
来るな来るな来るな来るな来るな来るな…
私は祈るように心の中で連呼しましたが、その願いも虚しく、車イスの音はトイレの入口まで来て止まりました。
キュイ… キュイ… キュガン!!!
トイレの入口に車イスが激突したのでしょうか。
キュガン!という激しい音がしたかと思うと、シーンとあたりが静まり返りました。
そして暫くの静寂の後…
足をひきずるような音が聞こえてきたのです。
ズリ… ズリ… ズリ…
コンコンコン ギィー…
そしてノックする音と扉を開ける音がしたかと思うと、「いない…」という看護婦さんの声が聞こえてきました。
個室の扉を開けて私を探しているのです。
特に恨みを買った覚えはありませんが、見つかったら殺されるという恐怖でいっぱいでした。
コンコンコン ギィー…
「ここにもいない…」
隣の個室も開けられ、次は私が隠れている個室です。
このトイレの個室の扉は外から押して開けるタイプです。
私はそっと扉の後ろに移動しました。
コンコンコン ギィー…
「…あれ?ここにもいない…」
看護婦さんはキョトンとすると扉を閉めて、足を少し引きずりながらトイレを出て行きました。
キュイ… キュイ… キュイ… キュイ…
そして車イスの音が遠ざかって行きました。
「助かった…」
暫くは放心状態でその場で立ち尽くしていましたが、私は安堵感から突然おしっこがしたくなりました。
いや、そもそもトイレに行く為に部屋を出たのです。
私は個室でそのままおしっこをしました。
こんな解放感あふれるおしっこは久しぶりです。
そしていつものクセで手を洗わないでトイレを出ると、少し先にいる車イスに乗った看護婦さんと目が合いました。
おしっこのスプラッシュ音に気が付いたのでしょう。
キュイ… キュイ…
看護婦さんは慣れない手つきで車イスを操作してこちらに向かって来ます。
私はまたトイレに逃げ隠れました。
看護婦さんが入って来てトイレをノックします。
コンコンコン ギィー…
「…………いない」
扉を開けて少し間があってから、看護婦さんの声が聞こえました。
とうやら扉の裏側も確認しているようです。
彼女は確実に学習しています。
2つ目の扉が開かれ、そこにも私がいない事を確認すると、ついに一番奥の個室に来ました。
コンコンコン ギィー…
「みーつけ… あれ?ここにもいない…」
そこに私はいませんでした。
何故なら私は個室の手前にある掃除用具入れの中に隠れていたのです。
臭くて狭くて泣きそうでしたが殺されるよりはマシです。
フライングをして「みーつけ…」と言ってしまった彼女は微妙な面持ちでトイレを出て行きました。
キュイ… キュイ… キュイ…
私は掃除用具入れで声を押し殺して時間が過ぎるのを待ちました。
そして十分過ぎるほど時間を置いてからトイレを出てみると
目の前に看護婦さんがいました。
フェイントをかけていたのです。
私はまたしてもトイレに逃げ込みました。
するとすぐに看護婦さんも追いかけて入ってきました。
コンコンコン ギィー…
そして一番手前の掃除用具入れから確認し、次々に個室を調べ、ついに一番奥の個室まで来ました。
このトイレにはもう隠れる場所はありません。
掃除用具入れも確認した彼女が勝ち誇った笑みを浮かべて扉をノックします。
コンコンコン ギィー…
そしてゆっくりと中を覗くと
「…あれ?ここにもいない…」
またしても私はそこにはいませんでした。
何故なら今度は個室に入らず、彼女の背後に張り付いているからです。
それを知らない彼女は不満そうな顔をすると、
キュイ… キュイ… キュイ… キュイ…
車イスに乗ってトイレを離れていきました。
今度こそ見つかったら殺される…そう思っている私は彼女の背中から離れる事が出来ません。
そしてついに幽霊の住処まで一緒について来てしまったのです。
私は今、暗闇の中で彼女の背中からこの体験談を投稿しています。
この後どうしたら良いかアドバイス頂けると助かります。
あ、でも携帯の充電が
コンタクトを外しているのでミクシーネームまでは読み取れません。
それより看護婦さん毎晩徘徊に出るのかと思ったら、意外と引きこもりで身動きが取れません。
いよいよ2回目のおしっこがやばいと思っていたら、
つい先ほど…
ピー! ピー! ピー!
とアラーム音が鳴りました。
突然の出来事に心臓が止まる思いでした。
どうやら看護婦さんの携帯の充電が切れたようです。
mixiのやり過ぎですwww
…………。
笑いごとではありません。
看護婦さんの携帯の充電器には
私 の 携 帯 が つ な が っ て い ま す
私は慌てて充電器に手を伸ばしました。
しかし同時に看護婦さんも充電器に手を伸ばした為、
お互いの手が触れてしまったのです。
そこから先は無我夢中でした。
動きが一瞬止まった看護婦さんに目隠ししてだだだだだ誰だ!って言って振り向きそうになった看護婦さんのほほに指立ててぷにってやって(カンチョーを我慢しながら)膝かっくんやって車イスに座らせて車イスを引いて近付いたところを抱きつい…
て初めて気がつきました。
看護婦さんの体は、まるでこの世のものとは思えないほどに冷たかったのです。
私は一瞬にして凍りつきました。
そして看護婦さんはゆっくりと振り返ったのです。
私は恐怖のあまり肩を揉みながら必死に叫びました。
今となっては何を言ったか覚えてませんが…
ごめんなさい!調子こきました!ごめんなさい!ごめんなさいだぶつ!
そんなような事を叫んでいたように思います。
私は繰り返し繰り返し叫び続けました。
どのくらいの時間がたったでしょうか。
私が顔を上げると、そこには看護婦さんの姿はありませんでした。
私は無事に脱出できたのです。
2回目のおしっこが間に合ったかどうかは、もはや関係ありません。