A&E(緊急外来)にお世話になった話

 

こんにちは〜ずぃんです〜

 

タイトルにあるように、今回はイギリスの緊急外来のレビューですネガティブ

 

NHSがどんなサービスを提供しているのか、イギリスの医療のリアルを

 

お伝えできたらと思います。

 

 


カメラ行くつもりだったパリ、ちっちゃくエッフェル塔みえた


そもそもなぜ緊急外来へ?

1週間イギリス国内を旅行して、そのあとドイツにいたのですが、

 

頭痛に加えて視界が暗く狭くなっており

 

家計的に脳梗塞の疑いがあったことと、中学生の時先輩が同じ症状で病院に行ったら

 

軽い脳梗塞だったことがあったので家族に相談したところ、

 

「旅行なんてしてないで今すぐ帰れ!!」と言われちまいました。

 

その時は頭痛しかなかったんですが、もとから頭痛持ちでもなかったので

 

ちょっと変だなと自分でも思っていたので大人しく帰ることにしました。

 

半年ぶりに再会した親友のもとを離れるのは辛かったですが、仕方ないです真顔

 

その場で3時間後の飛行機を予約し、その日のうちにマンチェに帰りました。

 

まず 111 に電話をし、指示を仰ぐ

 

救急車を呼ぶかどうか迷うときはイギリスでは「 111 」に電話します。

 

日本で言う #7119 みたいなもんですね。

 

空港まで友達が迎えに来てくれたので一緒に電話し、

 

これも通常30分とか待つそうですが運良く5分くらいでつながり、

 

色々質問をされて、今の状況からはA&E(緊急外来)にいったほうが良さそうだと

 

という結論になりました。そこで、arrival timeという、別に予約でもなんでもない

 

よくわからん時間を設定してもらって夜11:30に病院に行きました。

 

家が大学に近く、このNHSも大学の管轄なので徒歩5分くらいのところに

 

緊急外来もあるのですが、入口がわかりにくすぎて友達と二人で文句いってましたw

 

お医者さんはラスボス:5時間待った

留学中、健康であればA&Eにかかることはそうそうないと思うのですが、

 

受付→看護師の部屋①→看護師の部屋②→医者

 

というふうに実際の医者の診療にたどり着くまでに関門がありすぎて

 

びっくりしました。最初受付では最大6時間待ちますよと伝えられましたが、

 

結局5時間待って、家に帰れたのは朝6時とかでした魂が抜ける

 

外が明るくなってるのを見ながら二人で出前ラーメン食べてましたにっこり

 

さて、受付では生年月日やら名前やら付添人との関係やらを聞かれ、

 

リストバンドを渡されます。

 

個人的には、日本では病院は家族と、または一人で行くことが多かったので

 

友達と病院に行くっていうのが新鮮でした。緊急外来だからですかね。

 

最初の部屋①では簡単なカルテを作るために色々質問されました。

 

特に111の電話で喋ったことが引き継がれるわけでもないので

 

説明をもう一回繰り返します。w

 

視界が狭くなって〜頭痛もあって〜気持ち悪くて〜遺伝もあるかもで〜

 

みたいな。

 

部屋②では心電図を取られました。関係あんのか?と思いつつも。

 

ちなみに付添人は基本すべての部屋に一緒に入れます。

 

私は英語が、特に医療の用語になるとボキャ貧なので友達がいてくれて

 

とっても助かりました。ありがとう飛び出すハート

 

で、最後の最後でお医者さんと同じように症状を話して、

 

年齢から考えても、脳梗塞である可能性は低い、片頭痛説が濃厚。とのことでした。

 

一応、体の神経がきちんと反応するか色々光を見たり〜脚気のチェックみたいなの

 

やったり〜して、よし、大丈夫。とのことでした。

 

面白いのは、そのあと、じゃあ片頭痛だからこのおくすり出しますね、

 

とはならず、処方箋は別にGP(かかりつけ医)を予約してもらってね、

 

というシステムなところですね。

 

 

イギリス医療の問題点(ぜひ読んでほしい)

 

イギリスは、全体的に階級社会だな、とつくづく思います。

 

医療に関しても、お金のある人はprivate GPにかかります。

 

ググったところ、1アポイントメントにつき50-150ポンド(約1,000-30,000円)

 

かかるみたいですね。本当に急いでいるときはお金を払ってしまったほうがいいかも

 

しれませんね。その後処方箋とかがいくら掛かるかは全く未知ですが昇天

 

一方でお金のない私みたいな留学生や労働者階級の人たちはNHSの医療を使います。

 

NHSは国が無料で(みんなが払う保険料で賄われている)提供している

 

医療サービスのため、質はあんまりよくないです。

 

日本は医療費3割負担ですが、大学病院でなければ

 

5時間待つなんてこともないし、その場で処方箋ももらえますよね。

 

21年間それが当たり前だと思って暮らしていたので、

 

何時間も緊急外来で待つなんて、ショックでした。

 

もしかしたらこっちにきてから1番のカルチャーショックかもしれない。

 

これを「カルチャー」の問題で片付けていいかは別問題ですが。

 

ちなみに、友達が2年前に来たときは9時間待ったそうです。

 

症状の緊急度によって待つ時間は前後するそうですが。

 

緊急外来なのに、信じられます??

 

その間に人が死んでしまってもおかしくありません。

 

これを友達に話したら、実際、亡くなった人もいると教えてくれました。

 

今ググったところ、全国で週に250人が待ち時間で亡くなっているそうです。

 

ソース(英文記事です)↓

 

 

イギリス国内でも大きな政治的問題になっているそうです。

 

時間の他に驚いたことといえば、椅子が少ない+硬いスチール製

 

今すぐ帰れ、病院に来たのが間違っている、というふうに感じさせられました。



カメラかったい椅子で寝てる人も

また、車椅子が日本のように折りたたみ式ではなく、

 

クッションの椅子にタイヤをつけました、というような簡易的なものでした。

 

緊急外来に来る人も労働者階級の人または学生が多いように感じました。

 

明らかに体調の悪そうな人、逆に顔にタトゥーがあってどこが悪いんや?

 

というような人、色々ごちゃまぜでした。待合室に何日風呂に入ってないんや

 

というほど匂いのきつい人がいて、部屋中に匂いが充満するので

 

私と友達は隣の自販機がある小さい部屋に避難。他の人も最初は服の襟で

 

口元を抑えていたのですが気づいたら全員マスクしてました。

 

かと思えばでっかい声で知らない言語で電話するおばさんが現れたり。

 

イギリスでmarginaliseされた人々が集まる悲しい、かつカオスな空間

 

という印象でした。

 

友達は「二年ぶりに来たけど、まじでdepressing だ」といってました凝視

 

また、救急車も呼んだところで日本のように10分以内に来ることは稀で、

 

地域によっては何時間もかかることがあるそう。

 

ほんと、どうなってるんだよ、と怒りさえ湧いてきます。

 

なぜNHSの質が悪いのか?

主に国がNHSへのfundingを減らしたため、十分な数の医者が確保できていなから

 

と言われています。

 

ヨーロッパで最低の平均寿命とかも言われています。

 

参照(英語です):

 

 

 

 

 

私が問題だと思うのは、イギリス人が全員健康意識が高くて

 

健康な食事、運動を心がけているならば今のサービスでもなんとかなるのかも

 

しれませんが、イギリスは全体的に、お金をかけた分だけ質の良いものが

 

手に入る制度なので、食事に関してもお金がなければマクドナルドなど

 

processed foodを食べ、ジムも通うのにお金がかかるので

 

もう、なんというかお金がなければ生活していけないというのが現状なのです。

 

体は資本で、健康であることは非常に重要かつ基本的なことなので

 

国が医療に関して十分なサービスを提供するのが当たり前ではないか

 

と私は強く考えます。

 

悲しいことは、若者があまり政治に興味がないこと、

 

質の悪いサービスを受けながらもそれを疑問に感じない(ように社会的に訓練されてしまっている)、

 

文句を言うとしてもその原因まで掘り下げない、

 

または掘り下げる機会がない、よって現状維持になってしまう、

 

政治に関心があり積極的に発言 / 行動する若者は煙たがれる

 

ということですね。

 

これは日本でも同じ傾向があるように感じます。

 

私自身デモに参加するとかいったことはしないのですが、

 

政治的問題について考えるだけでも、未来を担う世代としては

 

大切な行為だと思います。

 

なんだかもやもやする感じで今回はブログを終えますが、

 

イギリスの医療の現状について知ってもらえたら幸いです。

 

旅行だけではイギリスは絶対ハリポタとか1Dとか

 

すてきな田舎のお家とか、幻想で終わっていたはずなので

 

留学して色々現状を知ることがきできて良かったと最近つくづく思います。

 

ではではふとん1