昨11月16日、憂國忌の25日には少々早いですが、三島由紀夫先生の御霊をお慰めし、烈士の志を偲ぶことを目的として、先生の本籍地である加古川市志方町・玉の緒地蔵尊の境内に建つ慰霊碑前に於いて、「ご生誕100年記念慰霊祭」を挙行致しました。
私どもがこの地にて、忘れ去られようとしてゐた慰霊碑周辺清掃を始めて、すでに30年を過ぎました。
このまま行つたら日本はなくなつて、その代はりに、無機質な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済大国が極東の一角に残るのであらう
三島先生は、昭和45年まさに決起の年、産経新聞紙面で上のやうに語られましたが、現在の我が国はまさにお言葉そのままの現状でございます。いやむしろ、それよりも酷い有様と言ふも過言ではないでせう。
慰霊祭の式次第は以下の通り行いました。
一 修祓
二 斎主 一拝
三 献饌
四 斎主祝詞奏上
五 英霊の声 合同奏上
六 斎主 玉串
七 参列者 玉串
八 撤饌
九 斎主 一拝
十 居合奉納 運籌流剣術
十一 吟詠奉納 辞世の句
直会
毎年、数人ほどで清掃をして帰るばかりですが、今回はご生誕100年、ささやかでもきちんと祭祀を行なひ、改めて御霊を鎮め志ある方々に一人でも多く集まつて頂いて語り継ぎ、また明日からそれぞれの道にて世直しの志を以て歩んでゆかむと存ずる次第でございます。
昨日は、この秋に拘らず暑いほどの陽気の中、30名以上の方々にお集まりいただくことが出来ました。
慰霊祭後の直会では、それぞれ持ち寄りの弁当を使ひ、楽しく歓談致しました。山々に囲まれた長閑な場所で、現下日本への思ひを語られる方、想ひ出話に花を咲かせる方それぞれが和やかに時を過ごすことが出来ました。
末筆になりましたが、とりわけ予め清掃を済ませて頂いた上、国旗を掲揚し、有難いことに御神酒やビールまでご用意下さつた、地元自治会(?)の石坂保様。並びに祭祀の斎主として手弁当でご奉仕下さつた紀之崎剛様とそのご一統様がたには、この場を借りて深く感謝しお礼申し上げます。合掌

