2016年冬ドラマ(1月~3月)備忘録
この時期に僕が観た、もしくは最終回を迎えた作品。
なので、再放送とか遅れネットの作品も含まれます。
感想というより、忘れないために書いておきます。
※基本ネタばれありです。
リスト
『坊っちゃん』『ラーメン大好き小泉さん 2016新春SP』『刑事バレリーノ』
『お義父さんと呼ばせて』『わたしを離さないで』『MARS~ただ、君を愛してる~』『女くどき飯 シーズン2』『破門(疫病神シリーズ)』『あさが来た』『相棒 season14』
『トランスポーター ザ・シリーズ シーズン1』『ダウントンアビー4』『馬医』『THE OC シーズン2』
※『真田丸』『イ・サン』『大王の夢』『ブラックリスト』『キャッスル シーズン2』※継続視聴中
ざっと総評
今期は観たい作品が少なかった印象。前期から視聴作品がかなり少なくなりました。と思ったら終わってみると意外に多かった。
日本のドラマが少なくなった分海外ドラマにハマり気味。危ない傾向だ。時間が無くなる。
『坊っちゃん』
教科書にも載っている超有名作品ですが、意外に一度も読んだことがなく、関連した漫画やアニメ、ドラマなども観たことなかった。
冒頭の台詞くらいは聞いたことあったのですが、まさかの初「坊ちゃん」。
古い作品なのでどうだろうと心配していましたが、結構おもしろかった。それほど古さも感じませんでした。
結末は爽やかさを残しているんだけど、甘さはなかった。最近のドラマだと教師に復職させるなど過剰な演出をしがちだけどそこは抑えていましたね。
役者陣も豪華で何の心配もなく見られました。
『ラーメン大好き小泉さん 2016新春SP』
急にクイズ大会が始まって戸惑った。連ドラのファンとしてはこれは求めてなかった。ラーメン食っているところを見せろ!
まあ、可愛いからいいか・・・
『刑事バレリーノ』
堤幸彦監督らしい作品。「トリック」「SPEC」の流れ。
タイトルと設定からしてふざけた作品かと思ったら雰囲気は少しシリアスな印象。お得意のナンセンスな台詞の応酬とぶっ飛んだキャラクターが見所。
ただ、トリックほど笑いどころは多くなく、SPECほど動きや緊張感はなかった。事件とバレリーナがさほど絡むわけでもないし、あの設定の意味があまり感じられなかったのが残念。
この設定だともっと明るく作った方がばかばかしく見られる気がしました。
連ドラの可能性もありそうだけど正直苦戦しそう。
それにしても中島君はブレイクしてるなぁ。
『お義父さんと呼ばせて』
最終回まで笑わせてもらいました。難しいこと考えずに観られる作品は必要なんだよね。まあ、設定もエピソードも既視感満載なのは否定できませんでしたが。そこは別に良いとして。
楽しく見られたのはやっぱり出演者による影響は大きい。曲者ぞろいでおもしろかった。特に山崎育三郎のコメディアンぶりに感心した。
蓮佛ちゃんと新川優愛ちゃんが可愛かった。遠憲さんも可愛かった。
中村ゆりかちゃんにもっと絡んで欲しかった。たぶん数字が悪くて1話短縮された影響もあるんでしょう。
土下座の回とか深くて好きだったなぁ。
『わたしを離さないで』
数字は良くなかったらしいですが、内容はそこまで悪い出来ではなかった。ヘビーすぎたんだろうね。
設定や世界観はおもしろいんだけど、僕が気になったのはディティール。
いくらなんでも生きた人間から臓器を取り出すなんて倫理的に許されるはずがない。しかし、この世界ではどうやら法律的にも許されている。みんな見て見ぬふりをしている。
さすがに人権団体が黙ってないだろう・・・
もうちょっと描き方あるだろうと思ったのですが、もうひとつ気になるポイントが。
提供者が無造作に社会に出ていくことです。
監視もついてないし、高性能追跡チップが埋め込まれている描写もなかった。そりゃ学生運動みたいなことをする奴も出てくるだろうよ。管理している人たちは馬鹿なのか?
提供者が無条件で現実を受け止めるなんてありえないだろ!?まさしく、そういった感情を爆発させる回があるんだけど、可哀そう過ぎる。これこそ人権団体が黙ってないだろ!
世間の人にあまりに血が通っていない。それが主人公たちとの対比になっているなら納得できなくもない。でも、大友さん演じる服屋の店長とか演説に聞き入る群衆とか中途半端に優しさを見せてくるから戸惑った。
提供者は世間と隔離して彼らに真実は知らせないのが自然の流れだと思う。さらに言うなら世間にも秘密にしている。・・・そう言えばそういった内容のハリウッド映画があったな。「アイランド」です。
まあ、この作品のポイントは臓器提供やクローンの是非というより人間の本質だと思うのでそこにこだわる必要は無いのかもしれませんね。
人間描写は見入りましたよ。とにかく切なくて悲劇的な最後でした。希望があるようで無い、無いようであるような終わり方でしたね。いや、無いな。
久しぶりに綾瀬はるかちゃんの暗い役を観た気がします。若者が本能のまま生きている感じも良かった。
『MARS~ただ、君を愛してる~』
恋愛ドラマとして思いのほかおもしろく、途中でガラッと変わった展開に唸ったのですが、ドラマの作り方に問題があると思いました。
演出とかそういう話ではなく、続きはWEBで、ならぬ続きは映画館で、という手法を使ったからです。
最後の2話が登場人物の視点を変えた総集編の段階でちょっと嫌な予感はしたのですが、まだ完結していない話の続きを映画でやると言われた時はふざけんな!!と声が出ました。
百歩譲って映画化はいいけど、それはドラマ編を完結させた上でその続きをやる場合だけだろ!ここまで露骨な商法は法律的に大丈夫なのだろうか?
せっかく窪田君が最高の演技を見せてくれたのに全部吹き飛んだわ!
それにしても窪田君はデスノートのライトに続き二面性のある役柄を見事に演じきっていましたね。日記に文字を書いているとキラにしか見えない。
あと、山崎紘奈ちゃんのツンデレやんちゃキャラが最高だった。元々好きなんだけど。よく聞くと声が長澤まさみそっくりだよね。
作品は好きだったんだけど、商法が最低だった。
『女くどき飯 シーズン2』
とにもかくにも貫地谷しほりが可愛い。時折挟まる関西弁が悶絶するほど可愛い。
内容の方も起承転結がしっかりしていて、毎回中盤で展開が変わるのがおもしろかった。
シーズン1より役者が豪華になった気がするようなしないような・・・
教師役で出ていた浦井健治さんはMOZUスピンオフでサイコパスを演じていた人とは思えない。今期はニーチェ先輩でもコミカルな役どころをやっていて演技の幅がある俳優さんだと思いました。今後に期待。
運送業者とかミュージシャンの回とか好きだった。あと、マザコンの回も。
エンディングの声がYUIそっくりだった。
シーズン3待ってます。あと映画化ww
『破門(疫病神シリーズ)』
最初はハードボイルドかつ視聴者を置いて行くような演出なのでどうかなと思っていたのですが、途中から完全にハマってしまった。
まず、キャラが良いし、内容もカタルシスがある。このコンプライアンス至上主義の中真っ向からこの題材に挑んだ製作陣に賛辞を贈りたい。さすがWOWOW。これからドラマは全部WOWOWで良いんじゃないか・・・
続編も決定して楽しみでしょうがない。
観終わった人の口調が荒くなるのは仕方ない。
『トランスポーター ザ・シリーズ シーズン1』
映画を上手くドラマ仕様に変換していて気軽に観るにはとても面白い作品でした。お色気もありましたし。
ただ、内容的に同じような回が続いたのが厳しかったかな。車で何かを運ぶという制約がある以上それは仕方ないんだけど、それにしてももうちょっと変化球の回があっても良かった。
正直、セガールばりに無双するアクションに食傷気味でした。
あとはヒロインのジュリエットが全然ヒロインに見えない問題。
どう見ても性悪顔。主人公を騙すために敵のボスが送り込んだ女スパイ(ボスの女)にしか見えない。しかも、最後正体がばれて死んでしまうようなやつ。ところが後半急にしおらしくなってなんと最終回で主人公と結ばれてしまう。絶対死ぬと思っていたぞ。
今作のヒロインはカーラじゃないのか?
あと、結構主人公がドジをやらかす。警部は見逃しすぎだろ!身内かっ!
打ち切りの噂があったけど、シーズン2はやってるし、どっちだ?
『ダウントンアビー4』
今作はそこまで変化の無いシーズンでしたね。種まきの印象が大きかった。ここからまいた種が大きく芽を出しそう。
その中でもアンナとベイツの身に起こった事件は衝撃的でしたね。もう不穏な空気しか感じない。そして、ヒューズさんが良い人すぎる。
それにしてもメアリは現金な女だな。なぜ、あんなにモテモテなのか?
トムは出ていくのか?イーディスと旦那、子供はどうなるのか?
次のシーズンが早く観たいですね。
『馬医』
イ・ビョンフン監督作品は安心して観ていられる。逆に毎回内容同じだけど・・・
今作もあまりにお約束の展開が多かったのでそこは気になった。
誰も治せない病が発生→主人公が治療すると宣言→治せなかったら死罪→治療するも病状は回復しない→周りが死罪だと騒ぐ→治す方法を思いつく→治療するしないでひと悶着→結局治療する→治る→褒められる→敵には恨まれる
ずっとこの繰り返し。
何より主人公のタフさよ!どんだけボコボコにされようがボロボロになろうが次の瞬間にはケロッと元気になっている。さすがにおいおいと言いたくなったぜ。
ただ、このマンネリは韓国の方も感じたのか、視聴率はあまり伸びず、打ち切りで話数が短くなったらしい。
ちなみに今作は50話。韓国時代劇の平均は60話で視聴率が良いと延長していき最大で80話くらいまで伸びることがあります。なので、この数字はあまり良くないと言えます。
まあ、最後はハッピーエンドだし、良かったんじゃない?
それにしても針で何でも出来るんだね。
『THE OC シーズン2』
しれっと始まった印象のあるシーズン2でしたが、セスのジョークはいつ聞いてもおもしろい。
前半から中盤にかけては隠し子、サンディの元カノ騒動で大忙し。おもしろいけどちょっと地味?これで地味に感じるって感覚麻痺してるぞ俺!
後半でライアンのお兄ちゃんが出てきてまた展開がガラッと変わりましたね。
キルスティンの不倫疑惑、ジュリーのポルノ事件とたたみかける。
セス、サマー、ザックは正直箸休めくらいの怒涛の展開。最終回までの3話くらいはもう画面にめり込んで観てましたね。
結果として前半の全てがフリになっていて無駄のない24話でした。
シーズン3はどう始めるのよ?
そして、改めて気付くテレサの良い子っぷり。めっちゃタイプだわ。顔含めて。
『相棒 season14』
結論から先に言ってしまえば、フォーマットの限界を感じるシーズンでしたね。
新たに反町隆を相棒に迎えた新シーズンですが、もう相棒がいる意味がない。完全に「同僚」ですよ。
片方が片方の足りないところを補うのがバディものの鉄則だと思うのですが、右京さんが超人化したことにより、それが機能しない。
昔の右京さんは感情を全く見せない冷静な人物でしたが、最近ではわざとらしくオーバーなリアクションでコミュニケーションをはかったり、相手を苛つかせたり何でもアリ。本当の意味でKYではなくなってしまった。
そんな右京さんを熱血漢で情に熱い亀山君がサポートしてきたから相棒が成り立ってきた。その次の神戸君はクールなインテリ同士が競い合うようにぶつかって成功を収めました。
しかし、それ以降の相棒までクールにしたせいで右京さんとの対比ができなくなりました。加えて、神戸君ほど優秀ではないので右京さんの独壇場。バディ要素は完全に消え去ってしまった。
右京さん一人で成立するなら頼みの綱は脚本しかありません。その脚本も完全にネタ切れ。相棒で育った売れっ子脚本家がことごとく巣立っていき、新しい脚本化を招へいしていますが、カラーがない。同時にキ名物キャラをことごとく退場させたので新たに面白い物語をつくっていくのは中々難しいのではないでしょうか?
初回は良かったなぁ。
あとは2話「或る相棒の死」、4話「ファンタスマゴリ」、15話「警察嫌い」がおもしろかった。12話「陣川という名の犬」は賛否両論ありましたが、記憶に残るという意味では一、二を争う回。
実は上に挙げた回は15話以外全て真野勝成さんという脚本家の方が書かれています。この方は元日SPも担当されています。担当回全てに反応しているのでおそらく僕との相性が抜群なんだと思う。
ちなみに、初回と15話は功労者の輿水さん。こう見ると一部の脚本家にしか反応していないな俺・・・
『あさが来た』
今世紀最高視聴率を叩き出したモンスタードラマ。
とにかく爽やかでキャラクターたちが見ていて気持ちよかった。前回の「まれ」が朝ドラデビューだった僕に本当の朝ドラを教えてくれた作品です。まれ、ごめん!!
唯一不満点を挙げるとするとあさが入院した週が長くて中だるみしたなぁってぐらい。
たぶん直前までの脚本が非の打ちどころがない出来だったから画変わりの無い展開とのギャップに戸惑ったんだと思う。
あと、女学校設立の展開も前半と比べれば落ちた印象。ただ、それは前半のクオリティが雲の上ほど高かったから相対的にそう感じるのであって、絶対評価だとそれはもう高水準の出来でした。
最後にかけて人がバタバタ死んでいく展開(なんて不謹慎)には涙腺が追いつきませんでしたよ。
特に惣兵衛さんの最期はかなりグッと来てしまった。「だれに愛想ふりまく訳でもない。自分たちで土耕して子を育てて孫までみせてもらった。有難すぎておつり来る。」(意訳)
この言葉聞いた時にマジでやばかった。自分がこういう生き方をしたいと思っているからかもしれない。
その後のはつさんがまた・・・宮崎あおいの凄さを実感した瞬間だった。
「あさが来た」がヒットした理由は色々分析できると思います。
男が表に立つ幕末から明治という時代に女性が芯を持って事を成し遂げた。それが実在の人物なのだから視聴者は感情移入しやすい。しかも、彼女を女傑として描かず、どこか頼りないが清々しい明るさを持ったヒロインとして描いた。波留ちゃんの初々しさとの相乗効果は抜群だったし、対比として宮崎あおいを置いたのも巧い。もうひとつ女性の生き方を真逆のアプローチから描き切った。
あとは、京都、大阪が舞台だったのも大きい。江戸だと武家の印象が強すぎるが関西だと商売の街として自由な空気が出る。何よりギャグが出しやすいので明るい雰囲気を出すのに向いている。
とまあ軽く思いつくだけでもポンポン出てきますが、あとはあれですよね。
イケメン。
五代様。新次郎様の二大イケメンがヒロインをがっちりサポート。こんなイケメンだったら僕もサポートされたいぜ。
※継続視聴中作品(途中までの感想)
『真田丸』
ちょうど大阪編直前くらいまで見ました。
最初はコメディ色強すぎかもなぁと思っていたけど、物語が進むにつれてぐいぐい戦国の知略戦が前に出てきてすごく面白い。それでいて堅苦しくならないのはやはり笑いのおかげ。最近の大河では無かった要素。
男なら絶対好きでしょう。女性も好きなのかな?
ここから戦国ど真ん中になっていくのでめちゃめちゃ期待できる。知将・真田昌幸はどうやって私たちを驚かせてくれるのか?
そして、信繁はどんな成長を見せてくれるのか?
『イ・サン』
50話くらいまで見ました。
みんなホン・グギョンが大好きだな。他人に厳しく身内に甘い。なんだかんだ王様もそういう側面があるよね。
これから女性の王室バトルも過激化するでしょうし、王様も大変です。
『大王の夢』
善徳女王崩御まで観ました。
このドラマは実写なのに劇画タッチですね。とにかく登場人物が仰々しくて熱くるしい。
そして、ボムミンの無能っぷり。笑えるレベルにきている。
あと、撮影中にケガをしたらしく主人公が一時期全く出てこないのでびっくりしました。
正直この時点で熱は冷めてるんですが、ここまできたら最後まで走りぬけたい。でもこの作品80話以上あるんだよね。。。
『ブラックリスト』
20話近く観ましたが、かなり好きな作品ですね。ダークヒーローものであり悪人はサイコパスっぽい。
縦軸としてリズとレッド、リズと旦那の関係、レッドと組織の関係があり徐々に盛り上がってきた。
その縦軸に加え、毎回凶悪犯罪者が登場する横軸がある。それをチームで追い詰めるがレッドは全てを見透かすマスター的なポジションにいてそこもおもしろい。タイトルの異名は興味をそそられるが、シチューメーカーは中々きつい。
サイプラス養子縁組事務所の回は印象に残っている。これは衝撃的な事件だ。
マコ・タニダの回ではアメリカによる変な日本感が炸裂している。ヤクザは切腹しないと思う。武士じゃないんだから・・・でも、ラストのシーンのレスラーにはしびれた。見入ってしまった。
ただ、ここにきて縦軸に力を入れるあまり横軸が置き去りになっているのが気になります。あってもなくても一緒。というより回を追うごとに犯人が小物になってないか?
それでもラストが楽しみ。シーズン2にどこまで引っ張るのかな~
『キャッスル シーズン2』
10話くらいまで観ました。
全然ベケットのお母さんの事件は出てこないけど、キャッスルとの関係は徐々に進んできている。特に元カノが出てきた回とかはいつもと毛色が違ってよかった。
それ以外は通常運転。安心して観られる。バディ感に加えチーム感も抜群なんだよな~
詐欺師の回は裏切りの連続でおもしろかったよ。
今後はどう展開するのか?
これにて終わり。
最後に2016年春ドラマ(4月~6月期)で観たいもの(観始めたもの)を書いとこ!
『ラヴソング』『重版出来!』『僕のヤバい妻』『ディアスポリス-異邦警察-』『世界一難しい恋』『グッドパートナー~無敵の弁護士~』『精霊の守り人 シーズン1』『お迎えデス。』『火の粉』『99.9―刑事専門弁護士―』『とと姉ちゃん』
『『民王スペシャル~新たなる陰謀~』&『民王スピンオフ~恋する総裁選~』』『フリーター、家を買う。』
『ウォーキング・デッド』『マスケティアーズ パリの四銃士』『ヒューマン・ターゲット』
『NCIS:LA×HAWAII:FIVE-0クロスオーバー』
※『真田丸』『イ・サン』『大王の夢』『ブラックリスト』『キャッスル シーズン2』※継続視聴中
とりあえず思いつくだけでこれだけある。
多すぎるな・・・