また四川で大地震が…。ニュースでどんどん写真が更新されています。死傷者が増え、想像するだけで辛い。
被害にあわれた皆さま、ご家族の皆さま、心よりお見舞い申し上げます。
どうか、これ以上被害が大きくなりませんように。余震が収まりますように。お祈りしています。
2008年の四川大地震の際、張濱二胡演奏団はチャリティーコンサートをしました。100万円もの義援金が寄せられ、名古屋総領事館に寄付しました。
四川出身の友人が経営する名古屋の四川料理ではいつもおいしく楽しい時間をいただいています。
ちょうど1年前、2012年4月、日妮は四川省成都でコンクールに出場し受賞しました。そのときに、家族で成都のいろいろなところを回りました。
四川で震災を経験して、帰国後演奏団に入団した生徒さんもいます。
より一層親しく感じている四川。いつか演奏団で行きたいと思っている四川。
どうか、皆さんご無事でありますように。
この美しい写真は、四川から帰国した団員さんからいただきました。
チャン・ビン二胡演奏団会報誌「にこにこたより」に掲載されたレポートを紹介します。
『二胡と出会った町、成都』
三国志で有名な蜀の都、四川省成都市。内陸部にこんなにも巨大な都市が存在するとは、驚きでした。特徴をいくつか紹介しましょう。
気候:四川省は巨大盆地。気候は名古屋とあまり変わりませんが、太陽を見ることが少なく、いつも曇っています。
四川料理:その辛さは“麻辣(マーラー)”(麻=山椒、辣=唐辛子)といわれ、四川独特のものです。真赤な火鍋が大好物。私たちは汗だくで食べますが、四川の人はなぜか汗をかきません。
パンダの故里:パンダは夏に出産します。2009年、9回の出産で14頭が生まれました。生後1週間から2ヶ月の赤ちゃんが保育器に入れられて並んでいるのを見ました。パンダ基地で遊ぶ子パンダを見ていると、時間を忘れます。2003年、パンダとの撮影は100元でしたが、今はなんと1000元です。
世界遺産:九寨溝、黄龍をはじめ、世界遺産の宝庫です。雲南省や貴州も近く、少数民族の文化に触れるのにも便利です。また、チベットの拉萨へ行く拠点でもあります。
麻雀:四川の人は、男女問わず麻雀が大好き。店の前でも昼下がりに麻雀が始まります。公園にも雀卓が並んでいます。結婚式にも花見にも、欠かせません。
さて、私が二胡に出会ったのは“川劇”という伝統芸能の舞台でした。初めて聞く音色なのに、なぜか懐かしく、思わず涙が溢れてきました。主人の赴任に帯同することになり、その音色が忘れられなかった私は、すぐ習い始めました。親日家の先生には、二胡だけでなく、中国の色々なことを教わりました。四川音楽学院の音楽祭で民族楽器のオーケストラを見たとき、大勢の二胡演奏者の弓が一斉に動くダイナミックさに感動し、私も一員になって演奏したいと思いました。それが演奏団に入団したきっかけかもしれません。
滞在中、不安な思いもしましたが、みんな親切でした。震災の時、知り合いはもちろん、タクシーの運転手さん、八百屋のおばちゃん、旅行先で出会った見知らぬ人までもが、「大変だったね。あなたの家族は大丈夫?」と声をかけてくれたのは、涙が出るほど嬉しかったです。
中国生活は、私の中国に対する考え方を大きく変えました。日本人にもっと中国のことを知ってほしいと思いました。私も、二胡と同時に、まだまだ知らない中国のことをもっと勉強し、経験を基に伝えていければと思っています。